vol.10 クリーニング表示


 新しい取扱絵表示では、クリーニング店(商業クリーニング)向け絵表示も大きく変わりました。変更点のお話をする前に、クリーニング店でのクリーニング処理にはどういうものがあるか、まず紹介したいと思います。

 商業クリーニングには、溶剤を使う洗濯(溶剤クリーニング)と水を使う水系洗濯とがあります。溶剤クリーニングはいわゆるドライクリーニングと呼ばれているものです。一方、クリーニング店の水系洗濯には、ランドリー洗濯とウエットクリーニングがあります。

 水系のランドリー洗濯は、石鹸、合成洗剤、アルカリ剤を用いて、ワッシャーと呼ばれる機械で白物衣類をハードに洗う方法で、シーツや白衣、業務用タオルなど、仕上がりに白さを要求される主に綿製品を対象としたものです。ランドリー洗濯は、高い洗浄温度で、アルカリ剤を使い、場合によっては漂白剤も併用して、殺菌・消毒等も併せて行うなど、家庭では実現不可能な白さを追求する洗い方で、店舗によってそのノウハウは違います。このランドリー洗濯については、消費者が商品を購入する際に知っておくべき商品情報とは言えないために、取扱絵表示の対象とはならず、マークは設定されていません。

 ウエットクリーニングはランドリー洗濯よりも低温で機械力を弱めた湿式洗濯で、仕上げ技術を要するデリケートな衣類を対象としています。このウエットクリーニングを推奨する衣類には、新たに絵表示に加わった、ウエットクリーニングが可能であることを表す記号(ウエットクリーニング) をつけることになります。

 非水系洗浄のドライクリーニングは、有機溶剤を使って油汚れを落とします。水を使わないことから、衣類の収縮や型崩れ、色落ちを生じさせにくい洗い方です。通常、使われている溶剤は、洗浄力には優れるもののデリケートな衣類へのダメージが懸念されるパークロロエチレンと、作用の穏やかな石油系溶剤の2タイプがあります。クリーニングによるトラブルを防ぐために、新たな絵表示には、どちらの溶剤が使えるのか、2つの記号(ドライクリーニング) と(石油系ドライクリーニング) が用意されました。



クリーニング表示

(2017.05.09)



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