研究員オダの環境レポート
Vol.40 洗濯物の臭いと対策
<2015.02.16 更新>

 東京では先週、早くもスギ花粉が観測されました。スギ花粉のシーズンに入ると、花粉症の方は外に洗濯物を干すことができず、必然的に室内干しすることになります。部屋干しの臭いについては、テレビや新聞などで沢山報道されているので、一般にも良く知られるようになりました。今回は洗濯物の臭いと対策についてお話したいと思います。

 臭いの原因は洗濯物で繁殖した細菌が原因であることが多いです。そのため、臭いをとるために、再度洗濯をしたとしても同じ条件で部屋干したのでは細菌が再び繁殖するという悪循環になりかねません。
 細菌の繁殖には、「元となる細菌」、「増殖に適した温度」、「水分」、「栄養素」の4つの要素が必要です。インターネットの情報サイトで、「菌は熱に弱いので、40℃のお湯でつけ置きする」との記載を見つけました。40℃の温水では菌を殺すことはできません。細菌を殺すためには70℃以上の温度が必要ですので、高温での殺菌は困難です。「原因となる細菌」、「水分」、」「栄養素」のいずれかで臭いの予防をします。

① 早く乾かす
 洗濯物を早く乾かして、バイキンが繁殖する前に乾燥させます。お風呂場など閉めきった空間で除湿機を使って乾かしましょう。洗濯物を早く乾かして、バイキンが繁殖する前に乾燥させます。洗濯物を密着させずに干して、サーキュレーターや扇風機で空気を攪拌することで、より早く乾かすことができます。

② 衣類用漂白剤を利用する
 漂白剤で繁殖元となる細菌を殺して、臭いを防ぎます。また、すでに臭いのする洗濯物はつけ置きでの殺菌が効果的です。塩素系の漂白剤の除菌効果は高いのですが、色や柄が落ちてしまいます。色柄物には酸素系漂白剤を利用しましょう。酸素系漂白剤は温度を上げると効果が高くなるので、洗いの工程で「お風呂の温度(40℃くらい)」を目安に使うと良いでしょう。

③ 洗濯機のお手入れ
 洗濯機の洗濯槽や槽の縁(バランサー)、蓋の裏側などでカビや細菌が繁殖して、そこが汚染源となっている場合があります。洗濯槽については専用のクリーナーが市販されていますので、利用しましょう。蓋の裏側など手の届く範囲は消毒用エタノール使って殺菌できますが、洗濯槽の縁や隙間など手の届かない場所が多いので、常に蓋を開けておいて換気をしてください。

 バイキン自体や栄養素をゼロにするのは現実的に不可能ですので、①以外の対策はあくまでも補助的なものになります。Vol.13『お酢の効能について』でもお話ししましたが、手早く乾かして「バイキンを増やさない」を心がけましょう。夜に室内干しをする場合、春先の夜はまだ肌寒く、部屋の湿度が上昇して窓に結露が発生してしまいます。結露はカビの原因ともなりますので、こちらも気をつけましょう。

 
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このコラムについて エフシージー総合研究所・IPM研究室の活動内容や、研究中の内容をスタッフ目線でレポートした記事です。一般のかた向けに分かりやすく解説しています。
IPM研究室とは エフシージー総合研究所・暮らしの科学部所属。室内環境の有害物質を調査・研究しています。特に「室内環境中で健康被害を及ぼすダニ・微小昆虫類・カビなどの研究」を主仕事としています。
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