研究員オダの環境レポート
Vol.12 都市有害生物管理学会 第35回大会
<2014.07.01 更新>

 IPM研究室では室内環境中のカビやダニなどの調査・研究の成果を可能な限り所属する学会で発表しています。先週の6月27日(金)28日(土)の2日間、日本大学生産工学部津田沼キャンパス(千葉県)で開催された「都市有害生物管理学会第35回大会」に、当研究室の川上室長、橋本研究員と共に参加してきました。

■ 都市有害生物管理学会とは
 ハエやカ、シロアリなどの昆虫からカラスやネズミなどの動物、さらには私たちが調査研究しているカビや細菌などの微生物まで、人間の生活環境と密接に関係した有害生物に関する学会です。今回参加した大会は年に1度開催され、企業や大学、公的研究機関の研究者が参加して、研究成果を報告し、意見交換をします。
 大会へ参加して発表することは、研究者が欠かすことのできない仕事の一つであり、私たちも3つのテーマで発表しました。
  ①川上:一般住宅における寝具の室内塵性ダニ類と昆虫の調査(第1報)
  ②橋本:2-MPO複合製剤による抗菌・抗カビ効果に関する研究
  ③小田:一般住宅におけるノシメマダラメイガの微胞子虫感染調査

■ 今回の大会で印象に残った講演
 ほかの学会員の発表に目を向けてみますと、「室内害虫への薬剤殺虫効果」、「感染症を媒介する蚊」「ネズミの捕獲について」などのさまざまな報告がありました。また、会場の日大生産工学部で研究されている「超音波を利用した有害生物の防除」についての発表が4演題ありました。防除対象としてシロアリ、カラス、ネズミに着目して、防除装置側からの知見を発表されていました。生物系の発表を聞く機会の多い私にとって、今回のように工学系の研究についての話は非常に新鮮な内容でした。
 中でも、超音波を利用したシロアリ駆除は、木材を加工することなく内部のシロアリを殺すことができるため、木材の奥まで薬剤を染込ませるために加工が必要な現在の防除方法に代わる技術であると感じました。まだ超音波技術の応用先を模索している段階でしたが、まだまだ将来性のある技術でした。近い将来、超音波を使った有害生物の防除が皆さんの家や身の回りで身近な技術になっているかもしれませんね。

 学会での発表は、他分野の研究者の方々から意見を頂くことで、研究テーマをより多角的に見ることができ、独りよがりな研究の回避に繋がります。今後も、ほかの学会で研究成果の発表をする予定ですので、参加した際は興味を持った発表の感想などを書いていきたいと考えています。

 
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このコラムについて エフシージー総合研究所・IPM研究室の活動内容や、研究中の内容をスタッフ目線でレポートした記事です。一般のかた向けに分かりやすく解説しています。
IPM研究室とは エフシージー総合研究所・暮らしの科学部所属。室内環境の有害物質を調査・研究しています。特に「室内環境中で健康被害を及ぼすダニ・微小昆虫類・カビなどの研究」を主仕事としています。
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