(19)お菓子の個別包装開封術
 -落とさないのは3番目のギザギザ-

最近のお菓子は、外袋の中にさらにお菓子1個ずつを個別包装した商品が増えています。個別包装は、衛生的で安心ですが、袋をうまく開けられなかったり、中身を落としてガッカリすることがよくあります。そこで、袋のシール部分の「ギザギザ」のどこで切ったら、中身を落とさず開けることができるか検証してみました。

実験したのは、丸い飴3種と四角いチョコレート2種です。

どのお菓子でも、ギザギザの1番目は、つまみにくいので非常に開けにくく、開けられても開きが小さく中身が出てこないこともありました。2番目で開けてみると、ややつまみにくいものの、取り出すのにちょうど良い大きさに開き、中身も飛び出しませんでした。

ギザギザの3番目は、丸い飴では2番目より袋がつまみやすく、袋の下まで裂くことができ、比較的簡単に開封できました。チョコレートの場合も、多少中身に引っかかりますが、袋の下まで切ることができ中身を落とさずに取り出すことができました。

しかし、中央よりの4番目、5番目になるとつまみやすい反面、袋の中央付近で裂けてしまうため、飴は飛び出しやすくなり、チョコレートは角に引っかかって変形したり、袋の裂け目が曲がり、力を入れないと開かないなど開けにくくなることがわかりました。

今回テストした商品のうち、多層フィルムで包装された商品の袋を、手でゆっくり開けていくと、中身が出てくる直前で開けにくくなることがわかりました。そこで、引っ張り試験機で連続的に開封に必要な力を測定したところ、袋が裂け始めたところから、徐々に力が大きくなっていました。これは、最も内側のフィルムが切れにくく、かつ、良く伸びるためで、これが中身を飛び出しにくくしている要因の一つのようです。


飴袋のギザギザの1から5番目

引っ張り試験機による開封力測定

飴袋の開封力の一例

試験でわかった個別包装を上手に開けるコツは、まずゆっくり開けること、そして丸い飴は指で下にずらし、摘みやすい3つ目のギザギザを裂きます。こうすることで、指が飴を押さえるので、飴が飛び出しません。また、チョコレートは2つ目か、3つ目のギザギザがベスト。商品によっては2つ目と、3つ目あたりに開封マークが印刷されているものがあり、これは調査結果と一致していました。

たかがお菓子一つを包む袋ですが、小さな袋にもいろいろなアイデアや技術が使われていることがわかりました。

(2013.9.6)

産経新聞掲載記事『比べる×調べる』
生活科学研究室