(14) 計量スプーン
〜意外に大きい計量差〜

食材の重量や容量を量ることは、料理レシピを見ながら初めての料理を作るときの助けになるだけでなく、食塩や油の使い過ぎを防ぐためにも大切です。でも、大さじと小さじを使ってレシピ通りに作ったのに、しょっぱかったり甘すぎたりすることも…。そこで、料理用の計量スプーン「大さじ・小さじ」について調べてみました。

料理用の計量スプーン「大さじ・小さじ」について調べてみました

売り場には、同じ容量を量る道具なのに、形状も材質もさまざまな計量スプーンが並んでいます。その中から大さじ(容量15ml)と小さじ(同5ml)各10種を選び、水と食塩、薄力粉、サラダ油を4名で5回ずつ測定しました。その際、水やサラダ油などの液体は盛り上がるくらい、塩や小麦粉などの固体は“すりきって量る”という料理の基本に従いました。


表は測定結果をまとめたものです。「基準重量」は栄養計算の際に一般的に用いる重量です。「最少量」または「最多量」スプーンとは、測定した10種類のうち、平均値が最も少なかった、あるいは最も多かったスプーンで、その平均値と、基準値との差を記しました。

測定結果

大さじで水15gを量ったつもりでも、実際は12.3〜16.1gの幅がありました。つまり2割近く少なかったり、1割近く多かったりしたのです。さらに、同じ人でも量り取る量は毎回違い、2割以上の差が生じた商品もありました。

水であれば料理への影響は大きくありませんが、レシピに「しょうゆ大さじ4を加える」と書かれていた場合は、大さじ1近くの誤差が生じることになります。当然、料理の味はレシピ制作者が意図するものから大きく外れてしまいます。

また、サラダ油大さじ1の測定値は10.9g〜13.0g。商品によっては、同じ人で3.9gも差が出ました。油はカロリーが高いため、これは36kcalの差になります。


この実験で、計量スプーンで量り取る量は、商品や量る人によって、あるいは同じ人でも量る都度、差が生じることがわかりました。つまり、容量で量る限り、どうしても誤差は生じてしまうのです。

料理レシピの調味料の分量は「目安量」であると割り切り、まずは控えめに調味して最後に味見をしながら調節する習慣をつけましょう。そうすれば、どんな計量スプーンを使っていても、自分好みの味に仕上げられます。

(2013.8.2)

産経新聞掲載記事『比べる×調べる』

 

【関連情報】
商品研究レポート「容量で食材を量ったときのバラツキ」(2013.10.28)
形状も材質も多様な計量スプーンや計量カップが売られています。これらのスプーンやカップを使い、液体や固体を容量で量ったときの計量差について調べてみました。

食品料理研究室