(11) ペットボトル飲料は4〜5時間を目安に飲みきる!
 -コップに移して飲むのが安全です-

いよいよ夏本番。暑い季節はこまめな水分補給が欠かせません。携帯に便利なペットボトル飲料を、持ち歩く機会も多いでしょう。ただし、外出先などでペットボトルの注ぎ口に直接口をつけて飲む場合、特に子供の場合には衛生面が気になります。そこで、口をつけたペットボトル飲料の細菌が時間経過とともにどの程度増殖するか調べてみました。

テストしたのは500mLペットボトル飲料で、保存料無添加の麦茶と糖分の入ったスポーツ飲料。それぞれ①直接口をつけて飲んだ場合、②コップに移して飲んだ場合の2パターンで検査。室温27℃、湿度85%の部屋に置き、5歳の女児に2時間おきに計5回、10時間後まで30〜50mlずつ飲んでもらいました。食事は途中一回、おやつは数回とってもらい、歯は磨いていません。

2時間ごとの一般細菌数を検査し、さらにそのまま24時間置いた状態も検査しました。


麦茶の一般細菌数を検査

スポーツ飲料の一般細菌数を検査

結果は、ともに直接口をつけたほうの細菌が増殖しており、保存料無添加という条件ではスポーツ飲料より麦茶の方が極端に増えています。8時間後には1mLあたり3万3千となり急激な増加を示しました。長時間持ち続けたペットボトル飲料を直接口で飲んだからといって、食中毒になる危険性は少ないと思います。しかし、過信することは禁物です。

細菌の多くは気温30℃前後になる夏季に活発に増殖します。猛暑日では、ペットボトル飲料に含まれる細菌の増殖もより速くなることが予想されます。ペットボトル飲料を飲む際はコップに移し替えて飲むことが安全な飲み方ですが、実際にはなかなか難しいと思います。


ペットボトルに直接口をつけて飲んだ場合は4〜5時間を目安に飲みきることをお勧めします。また、子供の場合には早めに飲みきれる350mLサイズのペットボトルを選ぶのもひとつの選択肢でしょう。

(2013.7.12)

産経新聞掲載記事『比べる×調べる』

 

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環境科学研究室