(73) クレンジングシート メイク落としの実力は?

秋の行楽シーズン。旅行やスポーツの後など外出先でのメイク落としには携帯しやすいクレンジングシートが便利ですね。コンビニエンスストアなどで調達できる手軽さも受けているようですが、店頭に並ぶ種類は意外に豊富。そこでタイプの異なるクレンジングシートの性能を調べてみました。

使用したのは、①オイルイン(保湿成分配合) ②同(美容液成分配合、コットン100%) ③オイルフリー(保湿成分配合) ④同(化粧水成分配合) ⑤同(化粧水成分配合、コットン100%) ⑥同(化粧水成分配合、メッシュ)の6種類。テストはまずマスカラ2種(フィルムタイプとウオータープルーフタイプ)と口紅についてメイクの落ちと使用感を「非常に良い」から「非常に悪い」の7段階で評価しました(表1)。落とし方の条件はすべて同じです。

表1:クレンジングシート性能テスト

フィルムマスカラは「かなり良い」落ち具合だった①と②をはじめ、すべてのシートでほぼ落とすことができました=表1参照。一方、ウオータープルーフタイプではかろうじて「ふつう」評価だった②を除き、5種類のシートはほとんど落とすことができず「非常に悪い」という結果に。良く落ちた①と②はどちらもオイルインタイプですが、ここで口紅の結果を見てみると、②は「非常に良い」だったものの、①は「やや悪い」と評価が分かれました。

そこでシートの重さと厚みを測定したところ、①を含む5種類のシートの厚さが0.25mm前後だったのに対し、④は0.355mmと際立って厚いことが分かりました。④はもともと天然素材を使用し「クッション構造」をうたっている商品ですが、クレンジング液を十分に含むことのできるこの厚みがメイク落ちや肌触りの良さに影響していると思われます。実際、肌刺激については同じコットン素材の⑤と比べても②は高評価。一方で「かなり悪い」評価だったのは⑥。メッシュシート表面の凹凸が摩擦による痛みを引き起こすことがあるようです。

クレンジングシートではウオータープルーフマスカラは落としにくいことが分かりました。オイルインタイプでも完全に落とすには繰り返し拭き取らなければならず、肌への負担は避けられません。とはいえ、どこでもお手入れのできる手軽さはやはり魅力。商品の特徴をふまえたうえで、それぞれのシーンで上手に活用してください。

オイルフリータイプのクレンジングシートで口紅を落とした場合(左)とオイルインタイプの場合(右)

(2014.09.26)

産経新聞掲載記事『比べる×調べる』

 

美容科学研究室