罫線上

新型コロナウイルス感染症対策
〜IPM研究室~環境微生物学の研究者~の立場から〜
第10回:新型コロナウイルス感染症に関する情報の見方
~何が不足していて、何に注目すべきか!~

 2020年7月22日現在の「新型コロナウイルス感染症」による世界の死亡者数は1,500万人を超え、100年前のスペインインフルエンザの約4,000万人に次ぐ死亡者数となりました(図38)。亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

 このコラムの連載を開始して、今回で10回目になります。掲載した記事の一部を扶桑社の「ESSE online」に転載していることもあり、アクセスしてお読みくださる読者の方が増えていることを真摯に受け止めて、今後も様々な情報を咀嚼して冷静に情報発信していく所存です。

 今回のコラムでは、これまでの様々な情報を振り返り、「新型コロナウイルス感染症」に関して、不足していると思われる情報とは何かどのような情報に注目すべきか、そして、今後どのように対応して行くと良いのか について解説します。

図38:パンデミックの歴史


1.不足している情報
【罹患した日本人の病態に関する報道が不足しているため、不安感を増長している!】


 『敵を知り己を知れば百戦して危うからず』とは、良く知られた孫子の兵法の一節ですが、新たな感染症との闘いにおいて、敵(病原体)の実態を良く見極める(知る)ことが、戦略を立てる上で最も重要な情報であることに異論はないはずです。さて、賢明な読者の皆様も恐らくスッキリしないと感じておられることと存じますが、「我々日本人が罹患した場合の症状に係る解析データが開示されていません」。勿論、厚生労働省のホームページや感染症の専門家による解説はWebサイトで検索すれば沢山でてきます。しかしながら、良く読むと、治療にあたった医師の所見と中国や欧州などがまとめたデータから類推した情報です。厳密には、感染症に対する感受性は民族性(遺伝的要因や体質)も大きく関連していることは間違いないと思います。日本は世界に誇る長寿国(女性第2位・男性第5位:総合第2位)であり、食生活などに基づく腸内フローラの影響などから感染症に対する抵抗性が高いことが推察されます。一方で、韓国・オーストラリア・マレーシア・タイ・台湾・ベトナムなどと比較してみると、日本は必ずしも感染者数と死亡者数が少ないとは言えません(図39)

図39:新型コロナウイルス感染症による感染者数と死亡者数


 毎日のように「今日は何人の感染者が出ました」と報道されますが、それでは、『新規感染者の初期の病状や1~2週間後の病状に関する情報』が続報として報道されているかと言えば、答えはNOです。芸能人・スポーツ選手・フリーアナウンサーなど著名人が感染した場合くらいしか報道されていません。また、その報道も極めて簡単な病状報告だけです。第1波の時と比較して「PCR検査」の検査数が6倍以上に増加している実情を鑑みると「感染者数」という表現は正確ではなく、「PCR検査陽性者数(擬陽性含む)」と言った方が正確ではないかと思います


 『新規感染者の初期の病状や2週間後の病状に関する情報がなぜ報道されないか?』ということについて、産経新聞社の編集局長に伺ってみました。

――厚労省や都庁の担当記者らが調べた結果として、返事が届きました。
結論から言うと、『感染者の2週間後の病状について、公表されているものはない』との回答でした。記者らによると、そもそも新規感染者を公表する際の症状の「軽症・中等症・重症」の記載についての定義づけが自治体によって異なるようで、もともとのデータ(症状の軽症~重症)の信憑性にも疑問があるとのことでした。厚生労働省では、感染者情報を一元管理する「HER-SYS’(ハーシス)」というシステムの運用を始めていますが、参加自治体が不十分で、収集したデータの分析などは今後の課題になるということでした。

*HER-SYS’:「新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム」は、5月下旬から新型コロナウイルスのPCR検査を実施したり、新型コロナ患者を受け入れたりした病院からオンラインで情報を入力してもらうシステム。入院情報として、入退院日、症状・重症度、 所見、ICU・人工呼吸器・ECMO使用状況、転帰(症状の経過や結果)などを医療機関、保健所、都道府県などで共有できることが特徴。担当部署によると、症状の経過を分析することで、年代別の重症化率、退院までに要する日数などが明らかになってくるとみられる。ただし、7月3日現在で、対象となる全国155自治体のうち約3割に当たる43自治体で利用を開始できていない。現在は利用の促進と、データ収集を進めることに注力しているという。]


 HER-SYS’の情報については、一般への公開も検討しているが、個人情報との絡みで調整が続けられていることのようです
 国内の感染者情報の公表状況については、厚生労働省のホームページを見てみると(厚生労働省のホームページにリンクします)入院患者数、重症者数、退院者数については、日々更新されています。
 また、国内の患者発生に関する参考資料として年代別の重症化率や致死率などを不定期で公表しています(厚生労働省のホームページの参考資料はこちら)

 東京都・感染症対策課から得た情報では、「軽症=入院を要しない」「中等症=酸素吸入が必要」「重症=ICU治療、あるいは人工呼吸器の使用が必要」という3分類については、厚生労働省の見解と大きな齟齬はないようですが、「それ以外に明確な基準がない」とのこと。一方で、「重篤」に関しては「基本的に我々は、ECMO(エクモ=体外式膜型人工肺)を必要とされる方、と認識しています」と説明されたようです。

 要するに、産経新聞社編集局からの回答は、「日本人の罹患者の病状を正確に分析するための、データ収集が遅れているのが実情」とのことで、筆者が予想していた通りでした。
 感染症の専門医による解説によると、『罹患者(症状が顕在化した方)の約80%が約1週間程度で軽症(風邪症状・臭覚味覚障害)のまま治癒約20%がさらに1週間から10日で肺炎症状(呼吸困難・咳・痰)が増悪して中等症となりその内約5%が重症化(人工呼吸管理)して集中治療室へ、2~3%が致命的となる。』とのことで、おぼろげながら一般的な認識として多くの方々に受け入れられている情報ではないかと思います。しかしながら、本当にそうなのか? 筆者が共同研究している医師(大学病院で治療にあたっている)に、実際の病態について伺ってみました。

 曰く、『PCR検査によって、感染が判明した患者の8割は「無症状・軽い鼻風邪・一般的な風邪症候群」であって、中等傷~重症へ至る患者は、ほぼ既往症(高血圧・心臓疾患・糖尿病・腎臓疾患・ガンなど)のある方に限られます。また、新型コロナウイルス感染症に対する対処療法も、手探りではなく道筋が出来てきたので、中等症~重症になることを大分抑制できるようになってきました。重症~死に至る方は、新型コロナウイルス感染症でなくても、例えば、インフルエンザや肺炎球菌による感染症でも亡くなってしまうような方が多いように思います』というお話でした。

 回復後の後遺症については、欧州のデータを基にした医学誌の論文を基に、一部過剰とも言える報道が出されています。この報道についても、日本人がイコールであるとは言えません。厚生労働省では、「新型コロナウイルス感染症から回復した患者2,000名」を対象として、後遺症の実態解明を進める研究班を立ち上げ、2020年8月から2021年3月まで実施して、予防と治療法に繋げる方針とのことですので、今後、注目すべき情報となるでしょう。


【マスクの過剰な着用を煽る不可解な情報】
 先日、買い物の次いでに、東京都武蔵野市にある井の頭自然文化園に寄ってみました。
 驚いたことに、小雨まじりの中、池の周りを散歩する方の多くがマスクをして歩いていました。園内に貼られていた注意書を読むと「園内ではマスクを着用すること。マラソンをする人は、マスクかフェイスシールドを着用すること」と書かれていました。調べたわけではありませんが、都内の他のオープンスペースの公園でも同じような注意書が貼られているかもしれません。

 これは過剰な注意喚起だと思います。新型コロナウイルスの感染経路に関する公園管理者の誤った解釈によって、一般の方々の不安を煽る悪しき所作の一例でしょう。

 休日にたまたま観たテレビ番組で、感染症の専門家と称する方が、「マスクの表面にはウイルスが付着している可能性があるので、マスクの表面には触らないように(外し方から置き方まで)」と医学的根拠が示されていないことを真顔でクドクドと解説していました。マスク表面からの感染リスクが本当に高いのでしょうか?それを述べるならば、額、眼、頭髪へのウイルス付着の可能性もマスクと同様で、良く頭髪や顔面を触る方の場合、髪に触れた際には必ず手洗いをするか消毒用エタノールで手指消毒をしなければ感染リスクが高いということになります。マスクと共に防御用のフェイスシールドと帽子を被らないと、怖くて外出できないと言うのでしょうか?

 実際に、ザーザー降りの雨の中や炎天下の中で、マスクをして歩く方の姿を良く見かけますが、不要なマスクの着用は意識的に止める方が賢明です(図40)。夏季のマスク着用による感染対策の意味は、冬季とは異なります。「自分の唾(飛沫)を飛ばさないこと。また、他人の唾(飛沫)を吸い込まないこと」です。その観点から夏季は布製マスクで十分です。会議などで複数の方と会話をして飛沫が不安な場合に限って、そのマスクを外して表面に消毒用エタノールを噴霧した後、チャック式のポリエチレン袋に収納し、新しいマスクをすれば、それで十分です
 どうしても、手指からの感染が心配な場合には、アトマイザー(小型スプレーボトル)に消毒用エタノールを入れて持ち歩き、感染が気になる箇所に手指が触れた時に、手指にシュッとひと噴きすれば効果的です

図40:屋外でのマスクは止めましょ


【空気感染に関する情報不足と一般の方々の誤解】
 2020年7月6日、「新型コロナウイルスは飛沫感染で想定されるより遠くまで到達しており、より厳密な対策が必要だ」とする公開書簡を、日本を含む各国の専門家239人が出しました。専門家は空気感染の一種だとして、これを認めていない世界保健機関(WHO)に対してガイドラインの改定を求めました(英医学誌「臨床感染症学」)。彼らは、飛沫が微粒子になると長時間空気中を浮遊して、遠くまで運ばれると指摘し、中国のレストランで離れたテーブルの客が感染した事例などは空気感染が疑われるとして、「屋内の換気を良くしたり、人が密集する場所は避けたりするよう」に提言しました。この提言について、一部の報道では、「空気感染」という用語について説明不足で、一般の方々に誤解が生じるように思いました。

 室内環境における新型コロナウイルスの感染経路を図41に示します。また、一般に良く知られた感染症とその感染経路を表13に示します。先ず、それぞれの用語について、解説します。

[飛沫感染] 感染者の咳、くしゃみ、会話から発する飛沫(唾などの分泌物)による伝播で、飛沫の大きさは5㎛(マイクロメートル)以上のため、周囲約2メートルの範囲内で伝播します。周知のソーシャル・ディスタンス(social distance)は、飛沫が届かない距離を意味します。

[空気感染] 室内において感染者と空気を共有することによる伝搬で、飛沫から水分が蒸発した飛沫核(ウイルス+塵埃等)の大きさは5㎛未満のため、長時間空気中に浮遊して、広範囲にわたって漂い、それを吸い込んで伝播します。空気感染する病原体は、極めて感染力が強いことが解っています。

[エアロゾル感染] この用語は、近年、注目されている伝播様式ですが、明確な基準はありません。エアロゾルとは空気中に漂う微細な粒子を指しますが、「エアロゾル感染」は、医学系よりも室内環境中の様々な微粒子(エアロゾル)を研究する室内環境学系の研究者が普通に使っている用語です。飛沫感染から空気感染に至る過程で、空調設備によって撹拌されて飛沫の水分が少し蒸発した状態で数時間空気中を浮遊して「空気感染に近い伝播」が生じるというイメージです。外部換気の悪い密な室内環境で生じるため、感染症学者が提言している「空気感染」は「エアロゾル感染」と言った方が良いかもしれません

図41:室内環境における新型コロナウイルスの感染経路


表13:代表的な感染症とその感染経路


 東京都新宿区の劇場「新宿シアターモリエール」で6月30日から7月5日まで行われた人気アイドルグループの公演で発生した「新型コロナウイルスの集団感染」で、PCR検査の結果、出演者17人、スタッフ8人、観客34人の計59人が陽性と確認された事例は、密な室内環境での典型的な感染事例でした。

 この事例は、正に「飛沫感染」だけでなく、「エアロゾル感染」が生じた事例だと思います。従来の「空気感染」の解釈は、飛沫核が空気中に一定期間浮遊することによって、比較的遠くの人に伝播することで、麻疹ウイルス、水痘ウイルス、結核菌でみられます(表13)

 今回、専門家239人が提言した新型コロナウイルスの「空気感染=エアロゾル感染」密な室内環境において生じる伝播様式で、その距離は数m程度(従来の空気感染で想定される距離より短い)です。具体的には、前述の劇場のような事例の他、屋外との換気が不十分な飲食店で、飲食をしながら大声で会話をするような場合、唾(飛沫)が大量に放出されて「飛沫感染&エアロゾル感染が生じる可能性がある」という解釈で間違いないと思います。飲食店からの換気扇で屋外にウイルスが放出されたとしても、屋外の大気で撹拌され、太陽の紫外線や高い湿気によって不活化されますので、飲食店の脇の道を歩いているヒトが、付近の空気を吸って感染するリスクは極めて低いと考えて良いでしょう。また、会話を伴わず、普通に呼吸をしている時に、口からも鼻からも飛沫はほとんど出ていないと考えられています。ほぼ全員がマスクを着用して無言で乗車している電車やバスの中で感染するリスクは低いと断言する感染症の専門家もいます。

 依って、「オープンスペースの公園でマスクを着用せよ」というアナウンスは、感染症対策ではなく、逆に、熱中症や口呼吸を助長する愚かなアナウンスと言わざるを得ません。


2.今後、注目すべき情報
【サイトカインストームに関する研究に注目しましょう!】

 前述の通り、新型コロナウイルス罹患者の約80%は無症状か軽症であるのに対して、ごく一部の罹患者に急激に重症化する人がいることから、「新型コロナウイルス感染症はサイトカインストーム症候群」であると強調する感染症の専門家がいます。致命的となる急性呼吸窮迫症候群(ARDS:Acute Respiratory Distress Syndrome,サイレント肺炎)は、肺に限らず全身の症状が急激に悪化することから、新型コロナウイルスは恐い病気であるとのイメージの元となっています。しかしながら、その原因が少しずつ明らかになってきました。

 「サイトカイン」は細胞から分泌される免疫や炎症を調節するタンパク質の総称で、周囲の細胞に感染したことを知らせたり、マクロファージやリンパ球などの炎症性免疫細胞に病原体を攻撃するよう指示したりする役目を担っています。しかしながら、サイトカインの種類や量のバランスが崩れると、免疫が暴走して、病原体が侵入した細胞だけでなく正常な細胞まで攻撃してしまいます。これが「サイトカインストーム」で、新型コロナウイルス感染症の重症化の原因とされています。この原因を明らかにしたのが東京大学医科学研究所付属感染症国際研究センターの佐藤佳准教授らのグループです。

 ヒトの免疫を左右するサイトカインの一種であるインターフェロンを抑制するウイルス性タンパク質(オープンリーディングフレーム3b)を新型コロナウイルスが持っていることが原因のようです。佐藤准教授はウイルスの感染機序(ウイルスに感染してから、どのようにしてヒトが病気を発症するか)について研究されているようです。サイトカインストームに関する研究は、新型コロナウイルスの感染症の治療や治療薬の開発に直接役立つ研究であり、今後の研究の発展や情報に注目すべきだと思います。


3.今後の対策に関するヒント
【自分自身が新型コロナウイルスの感染症とどう向き合うかが大切!】

 現状を鑑みると、「新型コロナウイルス感染症」の終息までには、後1年間は掛かると考えて良いでしょう。現代を生きる人類が初めて経験した「世界的なパンデミック」ですから、様々な意見が飛びかうのは当然のことです。「感染症の専門家」と呼ばれる医師や研究者の考え方、「免疫学」の医師や研究者の考え方、そして、「ウイルス学」の研究者の考え方はそれぞれ異なります。筆者は、環境微生物学の研究者で、それぞれの意見を客観的に見ようと日々、心掛けていますが、本当に何が正しい対策であるかは、終息後に分析してみないと答えは出ないように思います。

 ではどうすれば良いでしょう。
 このコラムの第1回でも述べましたが、人任せにするのではなく、「自分自身がどう向き合い、生活するのか=自分がどう闘うのか」考えて、日々の生活を極力平穏に過ごすことが大事だと、筆者は考えます。「今日は感染者が何人出ました!」という情報ばかりに気を取られていると、どうしてもマイナス思考に陥って、かえって、免疫力を落とすことに繋がります。「病は気から」という諺は、誰でもご存じだと思いますが、どの専門の医師に聞いても「精神的なストレスは、疾病を助長させる」と言われます。極論ですが、「不顕性感染(無症状)して、免疫がついたら儲けもの」くらいに考えて、「感染したらどうしよう、家族にも、職場にも迷惑をかけるし、やっぱり感染したら大変だ!」と自分を追い込むような考えはしないようにしましょう!

 筆者がこれまで述べてきた「3密を極力避けて、普通に通勤通学して、十分な睡眠、バランスの良い食事、適度な運動をして、お笑い番組などを観て笑う」(コラム9参照)ことが真っ当な感染対策だと思います。完全テレワークではなく、週に1日か2日程度組み込むのが身体を休める観点からも妥当だと、筆者は考えます。


 最後に、筆者がお勧めする書籍を紹介します。
本間 真二郎 著「感染を恐れない暮らし方 ~新型コロナからあなたと家族を守る医食住50の工夫~」(2020年6月9日発行・講談社ビーシー/講談社:税込1,650円)
 著者の本間真二郎 医師は、アメリカ国立衛生研究所(National Institutes of Health,NIH)でウイルス学とワクチン学の研究に従事し、その後、札幌医科大学で新生児集中治療室の室長を務め、現在は栃木県那須烏山市にある七合診療所所長として地域医療に従事しながら、自然に沿った暮らし方を実践されている方です。本間医師は、本書の中で以下のように述べています。

 『新型コロナウイルスの感染対策には2種類あることをまず念頭に入れてください。1つは感染を防ぐという対策。もう一つは感染をしても大丈夫という対策で、私は2番目を強調しています。感染を防ぐのは自分の外側である『他者の軸』で、自分の力、免疫力を上げて感染防御力を強めるのは内側で『自己の軸』です。もちろん感染対策には両方が大事ですが、ほとんどの人は最初の方の感染をいかに防ぐかという視点しかないように思いますね。リスクが高い人でも自然に沿った生活をすることによって、重症化のリスクをかなり下げることができると思います』

 ウイルス学とワクチン学(免疫学)の研究に従事され、更に、臨床の現場で多くの患者さんの治療にあたり、自然派生活を送っておられる本間医師の考え方に、筆者は強く感銘を受けました。「感染症の専門家」と称する多くのテレビ番組コメンテイターとは、言葉の一つ一つの深みが違います。コロナ渦の生活に疲弊していると感じている方は、是非、一読することをお薦めいたします。

(文章責任:川上 裕司)

[参考文献]
惣那賢志(2020)新型コロナ どんな症状・経過に注意すれば良い?
奥村 康(2020)健康常識はウソだらけ コロナにも負けない免疫力アップ,pp.206,ワック株式会社.
本間 真二郎(2020)感染を恐れない暮らし方 新型コロナからあなたと家族を守る医食住50の工夫,pp.240,講談社ビーシー/講談社.

T. W. Russell, et al. (2020): Estimating the infection and case fatality ratio for COVID-19 using age-adjusted data from the outbreak on the Diamond Princess cruise ship.
CMMID Repository.


Carfì A. et al. (2020): Persistent Symptoms in Patients After Acute COVID-19.
Journal,JAMA. 2020 Jul 09; doi: 10.1001/jama.2020.12603.

Emanuel Goldman (2020): Exaggerated risk of transmission of COVID-19 by fomites. Lancet Infect Dis 2020 Published Online July 3, 2020 S1473-3099(20)30561-2

横田俊平 他(2020)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とサイトカインストーム-

炎症病態からみた治療法の選択 医学のあゆみ 273(8): 680-690.

COVID-19, Cytokines and Immunosuppression: What Can We Learn From Severe Acute Respiratory Syndrome? Clin Exp Rheumatol 38(2):337-342 (2020).

Nervous System Involvement After Infection With COVID-19 and Other Coronaviruses. Brain Behav Immun doi: 10.1016/j.bbi.2020.03.031 (2020).

Morawska L, et al (2020, ciaa939): It is Time to Address Airborne Transmission of COVID-19, Clin Infect Dis.

「コロナ空気感染する」専門家239人、WHOに書簡

平野 俊夫(2020)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)はサイトカインストーム症候群である

新型コロナ 重症化を招く“免疫暴走”の新たな仕組みを解明


(2020年7月29日)


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