フジテレビ商品研究所

今までの研究レポート

女性用フェイスシェーバーの性能評価

女性用フェイスシェーバーの性能評価

女性の顔のうぶ毛は見た目印象を左右する要素の一つです。うっすらと黒っぽい毛が生えてくすんだ感じの顔色がうぶ毛を処理することで明るく見え、また肌表面の凹凸感が減り、メイクののりも良くなることが期待できるため日常的に取り入れたいケアです。
市場には女性用顔剃りカミソリの他に、肌にやさしく効果的に剃毛できる電動シェーバーも数多く登場しています。本研究ではこれら女性の顔のうぶ毛処理用商品を購入し、使用感と性能について評価を行いました。

評価概要

女性の顔用シェーバー(以下、フェイスシェーバー)電動4品、カミソリ2品の計6品を購入し、使用感評価は肌への当てやすさ、肌当たり、刺激などについて7段階評価と順位付けを行う。
性能評価は、剃り味、肌当たりのやさしさについて擬似モデルを使ってビジュアル化し、評価を実施する。

評価品

電動4品 ① bi-hada ompa  (貝印カミソリ)
② フェリエ ES2105PP  (パナソニック)
③ フェリエ ES2113PP  (パナソニック)
④ マユクリエ BM-530  (日立リビングサプライ)
かみそり2品 ⑤ プリペア 顔そり用(L)  (資生堂)
⑥ Lディスポ 顔そり用  (シック・ジャパン)

評価品の商品詳細と特徴を一覧表(表1)にまとめる。
主だった特徴は赤字で表記する。

表1 使用したフェイスシェーバーの一覧表

評価項目と実施時期

1.使用感評価
女性研究員4名がフェイスシェーバーを使用し、7段階(※)で評価を行い、各評価項目について順位付けをする。

(※)段階は以下の通り。
7.非常に良い 6.かなり良い 5.やや良い 4.普通(どちらとも言えない)
3.やや悪い  2.かなり悪い 1.非常に悪い

2.性能評価
以下の項目について評価を行う。

(1)顔剃り前後のメイクのりの観察
(2)剃り味
(3)肌当たりのやさしさ

3.評価実施時期
以下の項目について評価を行う。

評価品は2012年7月~2013年12月に入手したものを使用した。
使用感評価は2014年1~2月に実施、性能評価は同年3~4月に行った。

評価結果

1.使用感評価
女性研究員4名で電動とカミソリの使用感評価(7段階評価、順位付け)を行った結果を以下に示す。
電動はうぶ毛用の刃を使用した。図1 女性用フェイスシェーバーの使用感評価

 

図1から、「動かしやすさ」、「当てやすさ」の操作性、「肌当たり」、「刺激」の使用時のやさしさの面では②パナソニック(白)、③パナソニック(ピンク)が高く評価され、①貝印と④日立はそれに次ぐ形であった。
「剃り味」、「化粧のり」の仕上がりの面では⑤資生堂、⑥シックの評価が高いことが分かる。

電動の②パナソニック(白)、③パナソニック(ピンク)は全体的に評価値が高く、①貝印は全体的に『やや良い~やや悪い』、④日立は概ね『普通』と評価された。カミソリの⑤資生堂、⑥シックは「眉・目元、口元の当てやすさ」、「肌当たり」、「刺激」の評価が低い一方、仕上がりの面では最も評価値が高いため、良い点と悪い点が明確であったと言える。

「総合評価」では②パナソニック(白)、③パナソニック(ピンク)の評価が顕著に高かったことから、満足感の高い商品であることが分かった。
カミソリについては剃った後は満足いく仕上がりになるものの、皮膚の薄いデリケートな目元や口元の細かい部位には当てにくく、肌当たりが強いと自覚され、電動よりも評価は低めであった。

図2 女性用フェイスシェーバーの使用感順位付け評価

図2から、②パナソニック(白)、③パナソニック(ピンク)について2名が1位、2位と評価した。3位は④日立、4位は①貝印、5位は資生堂、6位はシックの順で評価され、今回の評価者にはカミソリよりも電動の方が受け入れられていた。

以上の評価結果より、顔のうぶ毛を剃るときには仕上がりよりも操作性や刺激が少なくやさしく使えると実感された電動の評価が高いことが分かった。

2.性能評価

フェイスシェーバーの性能を評価する前に、顔剃り前後のメイクののりについて違いがあるのか、高倍率で撮影した肌画像の観察を行った。

(1)顔剃り前後のメイクのり観察
頬のうぶ毛を剃る前後にパウダーファンデーションを塗布した肌表面の拡大画像(マイクロスコープ60倍で撮影)で見え方を比較した。

写真 肌表面の拡大画像(マイクロスコープ60倍)

剃る前はうぶ毛が邪魔になり、肌にファンデーションが上手く付かず、色がムラになって見える。一方、剃った後はファンデーションが均一に付いて表面がなめらかに見える。
剃る前後で見え方に違いがあり、剃った方がメイクののりが良いと言えそうであった。
しかし、明るさを分光測色計で測定したが、今回の評価では数値に大差は見られなかった。

続いて、フェイスシェーバーの性能について評価を行った。
評価結果画像は一覧(表2)に示す。
電動はうぶ毛用の刃を使用した。

(2)剃り味
地肌を想定した木材にテープを巻いてその上を黒色に塗り、うぶ毛に見立てたオレンジ色のラビット毛を挟み込んで固定する。評価品を地の木材に当てる感じで剃った後、横から撮影し、毛の長さを観察した。
条件を揃えるため、剃る際は乳液等何も塗らない状態で剃った。

剃った後の毛足が短いほど、よく剃れ、剃り残しが少ないと言える。
電動は深くは剃れず毛足が長めの仕上がりで、やや剃り残しがあった。カミソリは根本から深く剃れて毛足が短い仕上がりであったため、カミソリの方が剃り味が良いと言える。

(3)肌当たりのやさしさ
(2)で使用した木材を上から撮影し、黒色の部分の削れ具合を観察した。
地の黒い部分が残っているほど、肌に傷が付かずやさしい剃り心地と言える。
電動は黒い部分がほとんど削られず、肌当たりがやさしいことが分かった。カミソリは周囲に傷が付いて地の黒い部分の剥がれが見られた。従って、肌当たりが強く刺激となる可能性があると思われる。

表2 剃り味、肌当たりのやさしさ 評価一覧

まとめ

使用感評価と性能評価の結果をまとめ、一覧(表3)に示す。

表3 評価結果一覧

今回の結果から、以下のようにまとめられた。

● 顔のうぶ毛を剃ってパウダーファンデーションを塗る方が付きが良く、仕上がりがきれいに見える。
● 使用感評価では、②パナソニック(白)、③パナソニック(ピンク)の使用満足感が高かった。
● 剃り味はカミソリの⑤資生堂、⑥シックが良好で、きちんと深剃りに仕上がる。
ただし、剃る前に乳液等で滑りを良くしてから、毛流れに沿って使用することも重要であり、力の入れ方や剃る方向を意識しながら剃る必要があるため、うぶ毛の処理に慣れた人に向いている。
● 肌へのやさしさは電動の①貝印、②パナソニック(白)、③パナソニック(ピンク)、④日立が良好で、肌への負担が少なかった。
使用方法が簡単で肌当たりの抵抗が少ないため、うぶ毛の処理に不慣れな人でも手軽に使用出来る。

うぶ毛のお手入れ時にはきっちり剃り上げるカミソリか、肌を傷めず気軽に使える電動か、用途に合わせて使い分けることをお勧めする。

(2014.06.13 美容・健康科学研究室)

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