フジテレビ商品研究所

商品研究レポート

結露防止テープ その性能に偽りなし!

結露防止テープ その性能に偽りなし!


気密性の高い住宅は、冬場の結露に注意

 マンションなど気密性が高い住宅では、木造住宅などに比べて、結露が発生しやすく、冬場の悩みの種です。結露が多いと、室内にカビやダニが生息しやすくなり、喘息やアトピー性皮膚炎など健康への影響や、壁や建材などの傷みも気になります。これまで、窓ガラス用のシートはよく知られていましたが、冬場の結露対策グッツに、アルミサッシなど金属製の窓枠に発生する結露を防止するテープがお目見えしています。そこで今回は、市販されている5種類の結露防止テープを購入し、断熱性と吸水性の両面から、結露防止性能を確認しました。

表1:電子レンジの加熱の様子・機種による違い

試験試料

 表1に、試験した結露防止テープ5品を示します。

表1:試験した結露防止テープ一覧表1:試験した結露防止テープ一覧

 サンプルAとBは、厚さ2 mmのポリエチレン製で、吸水機能のないタイプです。
 サンプルC、D、Eは、A、Bの倍程度の厚さのやや厚手のポリエステル製テープで、A、Bとは異なり吸水性能が表記されている商品です。さらに、CとDには、「壁や床の腐食や、カーペットの汚れやカビを防止する」という表記がされています。

断熱性能と結露の関係

 温度22℃、湿度50%の恒温槽内で、窓枠のサッシを想定した金属板の上に結露防止テープ(以下、テープ)を貼り、その表面に温度センサーを付け、テープの表面温度を測定しました。テープの表面が恒温槽内と同じ22℃になったところで、金属板に0℃の水を循環させて30分間放置した後のテープの表面温度と、結露の有無を観察しました。
 冷却を始めるとすぐに、テープを貼っていない金属表面には結露が発生しました。しかし、30分経過しても、5種類のいずれのテープの表面にも、結露の発生は無く、結露の発生を抑止したことが確認されました。このときのテープ表面温度を見ると(図1)、厚さが2mmと薄い発砲ポリエチレン製のAとBでも、金属板表面より10〜15℃程度温度が高く保たれていました。不織布とポリエステルを使用したやや厚みのあるC、D、Eでは、さらに2〜3℃高く保たれていました。このことより、テープの断熱性能によって結露が防止されていることが分かり、薄い材質であってもその効果は充分に発揮することが分かりました。

図1:結露防止テープの表面温度(22℃湿度50%の条件下)
図1:結露防止テープの表面温度(22℃湿度50%の条件下)

吸水性能

 マンションなどキッチンの湿気が他の部屋に廻りやすい住宅では、冬場でも、今回の試験条件の湿度50%よりも高い湿度になり、テープの断熱だけでは結露を防げないことも考えられます。そこで、テープの吸水性能について調べました。
 実験では、90 cmのテープを5分間水道水に浸漬後、タオルドライした前後の重量を計測し吸水量(g)を算出しました。図2に示すように、5品中、「吸水」表示のある3品C、D、Eは吸水性能が認められましたが、「吸水」表示のないポリエチレン製のAとBは、ほとんど吸水しないという結果でした。さらに、吸水性能があった3品について、浸漬時間を1時間まで延長した場合の吸水量も計測してみました。もともと吸水性能の高いCとDは、やや吸水量が増加するだけだったのに対し、5分間の吸水性能が低かったEは、約1.5倍の吸水量となりました。テープの素材によって早く水分を吸収する素材とそうでないものとがあることが分かりました。
 その後、吸水したテープを室温に放置し、翌日、水分がどのくらい蒸発したか(乾き易さ)を確認しました。すると、吸水性能のあった3品のうちCとEは、前日吸収した水分がほぼ蒸発し、特に、Cはほぼ濡れていない状態まで回復して、乾き易さも優れていました。しかし、Dはほとんど濡れたままの状態で、完全に水分が蒸発するのに3日間を要しました。蒸発が早かったCとEは、テープの表側面(外気接触部分)が、ポリエステル繊維でしたが、蒸発が遅かったDは、その表面がプリントされた不織布で覆われていて、そのことが吸水した水分を逃げにくくしている原因と思われます。

図2:結露防止テープの急性能試験
図2:結露防止テープの吸水性能試験

結 論

 表2に、今回試験した結露防止テープの性能評価の結果を一覧表にまとめました。

表2:結露防止テープの性能評価表2:結露防止テープの性能評価

 いずれのテープも、テープの断熱性は高く、結露防止効果がありました。吸水性能の観点からは、「吸水」表示のないポリエチレン製のものは、吸水性能がないので、あまり湿度が上がらない部屋に向いています。一方、「吸水」表示のあるポリエステル製のものは、吸水性能がしっかりあるので、湿度の高いところに適していると思われます。
 また、それぞれのテープは、サッシの幅を考えて設計されており、簡単に貼りつけることができ非常に便利でした。ただし、衛生面に配慮して1シーズンごとの張り替えをおすすめします。
 色も、試験したものの他にも色々な色や柄があり、インテリアに合わせて選ぶこともできます。窓枠の冬の結露対策に、結露防止テープを試してみてはいかがでしょうか。

 結露を効果的に防いで、冬を快適に過ごしましょう!

(2013.12.27 生活科学研究室)

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