フジテレビ商品研究所

今までの研究レポート

オイルスプレーとは?

オイルスプレーとは?

油で揚げずに、から揚げやフライを作る電気フライヤーやオーブンレンジが注目されている。前回、レポート(「“揚げない”から揚げを本物と比較」)したように“揚げない”から揚げは好評価だった。しかし、えびフライなどのパン粉揚げは、「焦げ色はあるけれど、トーストのパンくずをまぶした味」と酷評され、味を改善するには、少量であっても油が不可欠と思われた。
そこで、油を食材にかけるときに重宝したオイルスプレーについて調べてみた。

研究目的

オイルスプレーは、容器の中に油を入れて霧状に噴霧できる調理器具である。油は粘性があるため、水のように簡単に霧状にはならない。そのため製品には、蓋を上下にポンピングして中に圧力をかける加圧タイプと、ノズル部位に工夫が施されたグリップ式の非加圧タイプがある。今回は、加圧タイプ4種類、非加圧タイプ1種を調べた。

テスト品

オイルスプレー5種類は表1の通りである。

表1:オイルスプレー商品一覧

噴霧量と噴霧状態

《条件》
オリーブ油を使い、加圧タイプで連続3秒間噴霧したときの量、非加圧タイプは1プッシュの量を各5回ずつ量った。
また、商品を60度傾け、紙までの距離を17cmにし、加圧タイプで連続3秒間噴霧したとき、非加圧タイプは1プッシュしたときの状態を観察した。

実験風景

《結果》
表2に噴霧量の平均値と噴霧状態をまとめた。
噴霧量は、0.3g~1.9gと商品によって大きな差があり、霧の状態が細かいものは噴霧量が少ない傾向があった。
加圧タイプは霧の細かさや広がり方に差があったが、おおむねねらったところにまとまって噴霧できた。非加圧タイプは霧状に広く噴霧できた。

表2:オイルスプレーの噴霧量と噴霧状態

A、Bは、霧の勢いが強く、1プッシュで出る量も多い。一方、C、Dは霧が非常に細かいが、1プッシュで出る量が少ないため、ある程度の量を噴霧しようとすると、何度もポンピングしなければならない。Eは広範囲に噴霧できる点が特徴的であった。

フライ衣への影響

素材の形状が平板でオイルの影響を観察しやすいことから、ハムを使ってフライ衣を付け、オイルの有無とでき上がりの状態について調べた。

《条件》
ハム2枚(20g)を重ねてパン粉衣(小麦粉と卵、水、パン粉の計20g)をつけ、サラダ油を噴霧したものとしないものを220℃のガスオーブンで10分加熱した。
サラダ油の噴霧は、商品Aを用いた。両面に各3秒間ずつ、まんべんなく噴霧したところ、1.5gずつ衣に付着した。

フライ衣への影響

《結果》
上の写真の左側は油をかけていないもの、右側はかけたものの加熱結果である。油なしのものは、縁は色づくものの全体的に白っぽく、食べてみるとパサパサとしていた。油をかけたものは、ほぼ均一に色づいてカリッと香ばしく焼き上がった。また、油で揚げた本物のフライにありがちな、パン粉から油がしみ出すような油っぽさは全くなかった。

まとめ

食材にスプーンなどを使って油をたらすと、かけすぎたり、ムラになったりするが、オイルスプレーなら広範囲に薄く均一にかけることができる。また、油の使用量を少量に抑えられるので、ヘルシーに調理することもできる。サラダにかけたり、パスタに絡めたり、フライパンに吹き付けたりと、幅広い使い方もできそうだ。

ただし、油がごく細かな霧状に拡散するため、火の側で使うのは危険である。フライパンなどに使用する場合は、火にかける前か火を止めてから使う注意が必要だ。

また、繰り返し使っていると油の出が悪くなる商品があった。その場合は、本体に洗剤液を入れて何度も噴霧して噴き出し部分を洗い、同様にして丁寧にすすいで乾かすとよい。

(2013.9.20 食品料理部門)

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