フジテレビ商品研究所

今までの研究レポート

産経新聞生活面 料理企画をリニューアル

フレーバーウォーターの
糖分とエネルギー

見た目は無色透明のミネラルウォーター。でも、飲んでみるとリンゴや桃、レモンなどの香りと味がついている…。
最近、そのような“フレーバーウォーター”と呼ばれる飲料が増えている。
この夏、さらなる市場拡大が予想されるフレーバーウォーターについて調査した。

研究目的

甘い清涼飲料水を水代わりに飲み続けることで起こる急性の糖尿病は、“ペットボトル症候群”と呼ばれ、飲む量が増える夏は、特に注意が呼びかけられている。
控えめとはいえ、フレーバーウォーターもジュースやサイダーと同じ甘い飲料。使用されている糖類と糖度、エネルギーに着目し、調査した。

試験品

ペットボトル入り
炭酸は含まない
フレーバーがついている
無色透明
名称は清涼飲料水

①〜⑤の条件を満たす15本を試験品とした。

官能検査

研究員4名で試飲した。感想は以下の通りである。

  ▪ 透明で水かと思って飲んでみたら、甘くてびっくりした
  ▪ 水のような見た目と違い、思ったよりも甘い
  ▪ 水はたくさん飲めないけれど、フレーバーがついていて飲みやすい
  ▪ 甘いけれど、後味はすっきりしている

ミネラルウォーターのような見た目と甘さとのギャップに戸惑いを覚える反面、すっきりとした飲み口なので、ジュースや炭酸飲料など、これまでに飲んできた甘みのある清涼飲料水よりも飲みやすく、喉の渇きをより癒してくれる、と感じられた。

糖度

糖度計(フードテスターFD-1)で糖度を測定し、原材料表示とともに一覧表と図にまとめた。

表示によると、果糖ブドウ糖液糖や果糖、砂糖などエネルギー量が高めの糖類を使っているものが多かった。一部の商品は、マルトオリゴ糖やステビアなど低カロリー飲料に用いられることが多い糖類や甘味料を使用していた。
低いもので2.6%、高いもので16.8%であった。
これを砂糖量に換算すると、100ml当たり2.6〜16.8g、ペットボトル1本当たりでは14〜84g。コーヒーなどに入れるスティックシュガー3g入りで考えると、少ないものでも4本、多いものだと28本分になる。

表示エネルギー量

商品に表示されているエネルギー量は表と図の通りである。
100ml当たり、低いもので8kcal、高いもので47kcal。1本を飲むと42〜235kcalになる。これを食パンに換算すると、少ないもので8枚切り1/3枚、多いものだと2枚分に相当する。ご飯なら、茶碗に軽く1/6〜1杯分となる。

(表)フレーバーウォーター 一覧

(図)フレーバーウォーター 糖度とエネルギー

まとめ

フレーバーウォーターは、「新感覚の水」「ニアウォーター」「天然水仕立て」などのキャツチフレーズで紹介されており、“水”のイメージが強調されている商品である。しかし、商品によって差はあるが、気軽に飲み干しているうちに、糖分やエネルギーをたくさん摂りかねない、という調査結果になった。
糖分やエネルギーの摂りすぎは、肥満や生活習慣病など病気の原因になる。国立がん研究センターなどの調査では、女性は清涼飲料水の飲料量が多いほど脳梗塞の発症リスクが高いという研究報告(American Journal of Clinical Nutrition vol.96,1390-1397,2012)もある。
香りや味がついていて後味もすっきりしており、とても飲みやすいので、暑い季節の水分補給にお勧めだが、“エネルギーがある飲み物”という認識を持つ必要はある。ガブ飲みするのではなく、フレーバーや味を楽しみながら上手に利用したい。

(2013.6.7 食品料理部門)

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