フジテレビ商品研究所

研究レポート

衣替えの季節。衣類の害虫にご用心!

衣替えの季節。衣類の害虫にご用心!

 夏物から秋冬物へと衣替えの季節になりました。大切なウールのセーターを出してみたら、虫に喰われていて悔しい思いをしたことはありませんか?

 衣類を食害する代表的な害虫は4種。鱗翅目(チョウ目)に属するイガとコイガ。鞘翅目(コウチュウ目)に属するヒメカツオブシムシとヒメマルカツオブシムシです。

 「イガ」の被害は、幼虫(5〜6mm)が繊維を直接食害することに加えて、繊維を巣材として切断することによって起こります。繊維の被害部位は崩壊状態となり、また、幼虫の糞と吐糸で汚染されます。温度が25〜30℃で、湿度が低いほど食害が増大します。

 「コイガ」は、植物質でも生育が可能な点が前種のイガとは異なります。幼虫(6〜7mm)は繊維に吐糸で固定した不規則な筒状の巣を作り、この中に潜んで食害します。

 「ヒメカツオブシムシ」の成虫は紡錘形をした黒色の甲虫(4.5〜5.5mm)、「ヒメマルカツオブシムシ」の成虫は短楕円形で灰黄色まだら状の呈する甲虫(2.8〜3.0mm)です。両種ともに成虫は5〜7月に出現して、デイジーやマーガレットなどの白花系の花に集まり、花粉や蜜を摂食して生活します。繊維を食害するのは幼虫期のみですが、イガやコイガなどより旺盛に食害するので、要注意です。写真は「ヒメマルカツオブシムシ」の幼虫
【防除法]】
 衣類害虫は、秋期(10〜11月)に屋内の壁や部屋の隅の溜まった繊維くずなどで見つかることが多いので、小さな虫がいないかどうか注意しましょう。また、押入れや衣類ケースの中に入らないように、整理整頓と日頃手が届かない場所の清掃が大切です。

 衣類害虫を対象とした防虫剤は、忌避&殺虫効果の高い「パラジクロルベンゼン」を主成分とするタイプと即効性の高い「合成ピレスロイド」主成分とするタイプがあります。「パラジクロルベンゼン」は持続効果が高いが、臭いが強い。「合成ピレスロイド」は前者よりも持続効果が低いが、臭いが弱いというのが特長です。必要に応じて使い分ければ良いのですが、衣類ケースは極力密閉性が高いものを使用する方が効果的です。

(2012.10.7 IPM研究室 川上 裕司)

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