エフシージー総合研究所・フジテレビ商品研究所

2015年研究発表

都市有害生物管理学会 第36回年次大会

一般住宅における寝具の室内塵性ダニ類と昆虫の調査(第2報)

日時・場所:2015年7月4日 東京農業大学 世田谷キャンパス
発表者:○橋本 一浩1)、川上 裕司1)、小田 尚幸1)、神山 典子2)、山崎 史2)、西澤 孝士2)、Toby BASEY-FISHER2)、麻野 信弘2)、福冨 友馬3)
1)(株)エフシージー総合研究所 IPM研究室
2)ダイソン(株)
3)国立病院機構相模原病院臨床研究センター

緒言

 近年,高断熱高気密の住宅が主流となったことにより,年間を通じて室内塵性ダニ類やチャタテムシが繁殖しやすくなったといわれている。そこで,繁殖しやすい寝具を調べて現状を把握し,アレルギー疾患回避のための基礎データを得るために調査を実施した。

調査法

 調査は2014年の春季(2月27日〜3月10日),夏季(7月30日〜8月29日),秋季(10月24日〜11月9日)にそれぞれ1回ずつ計3回実施した。住宅38軒(東京都29軒,神奈川県4軒,埼玉県3軒,千葉県1軒,茨城県1軒)を対象とした。住宅形態は,戸建が13軒,集合住宅が25軒であり,調査箇所はそれぞれ寝室の床と寝具(ベッド30軒,布団8軒)とした。モニターにサイクロン式電気掃除機(Dyson-DC61,DC63の2台)を配布し,寝具の表面90cm×180cmを1分間かけて掃除機がけして頂いた。採取したダストは重量を計量し,3つに取り分けて検査を行った。①ダニ・昆虫類分析・同定検査用(残りのハウスダスト全量),②ダニ抗原量分析(ELISA)用(約50mg),③真菌分析・培養検査用(約10mg)。

試験結果および考察

 D. farinaeは分離頻度が高く,全ての住宅の床および寝具から100%分離された。分離数の合計は床で30,927頭,寝具で8,783頭であった。一方,D. pteronisinus は床では38軒中10軒(26.3%)から分離され,寝具では38軒中13軒(34.2%)から分離された。分離数の合計は,床で505頭,寝具で428頭であった。housedust mitesのうち,D. f. の分離数・分離頻度が圧倒的に多かった床のbookliceも同様の傾向を示し,春季よりも夏季と秋季に多かった(P<0.01)。寝具のbookliceは,春季に比較して夏季に増加し(P<0.01),秋季の増加が顕著であった(P<0.05)。床の真菌数は,春季よりも夏季と秋季に多かった(P<0.01)。しかしながら,寝具では大きな変動が見られなかった。

環境科学研究室では、「ダニ」「カビ」「微小昆虫類」「抗菌性評価」など
室内環境の有害生物の研究・調査に対応いたします。

【室内環境生物分野の試験および研究】
  • 室内環境中で健康被害を及ぼすダニ・微小昆虫類・カビなどの研究
  • 喘息やアトピー性皮膚炎などのアレルゲンとなる生物の研究
  • 大学や国公立の研究機関との共同研究
  • 空気清浄機の除菌性能評価、抗菌素材の性能評価などの商品実用試験
  • 異物混入検査

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