vol.74 衣類の害虫「カツオブシムシ類」の防除法


 4〜5月は、衣類の害虫「カツオブシムシ」や「ヒメカツオブシムシ」が発生する時期です。
 もしもタンスやクローゼット、衣装ケースなどの衣類に穴が開いていたら、その原因はこれらカツオブシムシ類の仕業であることが多いです。また、衣類害虫として著名な「イガ」や「コイガ」という蛾の仲間もいます。

 カツオブシムシの幼虫は、羊毛や絹、毛織物、生糸などの繊維製品のほか、穀類や乾物などを食害します。衣類を食べるのは幼虫の時期だけで、成虫になると野外の花蜜や花粉を食べるほか、白い物に誘引される性質があります。カツオブシムシは幼虫時代が長く、通常は越冬した幼虫が年に1回、春に成虫に羽化して産卵します。


 気温が上昇する春から夏にかけて、防虫剤が無くなると被害が拡大する傾向にあります。
 カツオブシムシの幼虫は、一般の殺虫剤が効きにくい性質のため、衣類用の防虫剤が最も効果的です。防虫剤は従来から使われているパラジクロルベンゼン配合剤(商品名だと「パラゾール」)が有効ですが、臭いが気になる方は、エムペントリン製剤(商品名だと「ムシューダ」や「タンスにゴンゴン」など)やプロフルトリン製剤(商品名だと「ニオイのつかない防虫剤」)などをお勧めします。

 絶対に守りたい大切な衣類は、密閉生の高い合成樹脂製の衣装ケースに入れて、定期的に防虫剤を追加してください。衣類の中間と1番上にパラジクロルベンゼン配合剤などの防虫剤を置いてください。薬効成分は上から下へ沈む性質があります。
 カツオブシムシは、直接人を刺したり、アレルゲンの原因になることはありませんが、大切な衣類を守るためにも、見つけたらすぐに取り除いてください。


 カツオブシムシを発生させないためには、干した洗濯物や布団を取り込む際、よく払ってから屋内に入れましょう。また、部屋の隅やソファの下など、繊維くずなどを放置しておくとカツオブシムシの格好な餌となりますので、日頃から部屋を掃除して清潔を保つことが大事です。



衣類用の防虫剤が最も効果的です

(2018.3.14)

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