vol.63 ハイキング時の服装は?
〜マダニ対策・野山を散策するときは、肌を出さない〜


 夏休みに入り、野山に出かける方も多いと思います。ハイキングにでかける際には、どんなウエアにすればよいか、分からない人も多いと思います。夏場は暑いので、涼しい服装でよいと思われている方も多いと思います。しかし、野山には危険な害虫も潜んでいるので、肌を出さないのが基本です。

アウトドア対策/野山を散策するときの服装の基本

 野外には注意をしなければいけないダニがいます。野外に生息するマダニ科に属するマダニ類です。このマダニは2〜3mmの大きさで、春から夏にかけて活動をし、野山の草むらに生息しています。そこを通るシカやイノシシなどの野生動物がいると、飛び移って血を吸います。このマダニは野生動物だけではなく、人間にも付着して血液を吸います。
 注意をしてほしいのは、マダニは人の血を吸うだけではなく、日本紅斑熱、ライム病、回帰熱のほか、数年前から「殺人ダニウイルス」としてマスコミで取り上げられた「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」などの病原体である、細菌やウイルスの感染源でもあることです。


 対策としては、このマダニ類に刺されないことが一番です。野山を散策する際には、長袖・長ズボンで皮膚を外に出さないのが基本です。マダニ類は人間の呼吸する息に含まれる二酸化炭素や、体温、空気の振動や臭いなどを感知して、飛びついて血を吸います。アウトドア用のインナーシャツやサポートストッキングが売られていますので、これを使うことで防げます。
 また、虫よけ剤(忌避剤)には、昆虫忌避剤「ディート」という成分が入っていて、ダニ類が人間を感知するのをかく乱する効果があります。山林の草と接するような道を歩く場合は、ディートが含まれている医薬品の虫よけ剤を使いましょう。ただし、医薬品ですので使用上の注意をよく読み、年齢に応じた使用回数を守るようにしてください。


 それと、紫外線対策として帽子も必需品ですが、スズメバチなどのハチは、黒色を攻撃する習性がありますので、できるだけ黒い色を避け、白い色を選ぶようにしてください。ハチは白色や黄色に対しては反応せず、攻撃をしません。できれば、明るい色の服装にすると安全です。



(2016.7.26)

【さらに詳しく解説している記事】(コラム「微に入り細に入り」の記事)
(22)野山でのマダニ被害に注意!:マダニの生態、対策方法について解説しています
(3)夏の終わりの蚊にご用心:虫よけ剤の成分、正しい使い方について解説しています

IPM研究室