vol.67 毛布の表示が変わります!


 家庭で使われている用品については、『あらゆる商品の品質に関する表示を適切に行うことによって、消費者が商品の選択を適切に行い、合理的に使用できるよう』に、家庭用品品質表示法(昭和37年)が制定されています。この家庭用品品質表示法の対象になっている商品は、「 繊維製品 」「 合成樹脂加工品 」「 電気機械器具 」「 雑貨工業品 」の4つの部類に属するものです。
 平成29年4月から、この家庭用品品質表示法の一部が改正されます。改正のポイントは、①消費者にとってより分かりやすくするために、新たに表示事項を追加し、表示内容の変更を行う。②安全性を担保しつつ、合理的な方法で表示を行わせる。の2点です。


 4月といえば、冬布団や毛布なども入れ替える頃。今回は、毛布を例に表示の変更点を見てみましょう。毛布は上述の4つの対象品目のうち、①の繊維製品に分類されています。毛布の表示も、上記の改正で変更され、「毛布のたて糸の表示を追加する」ということになりました。

 つまり、これまでは毛布の表面部分に相当する“よこ糸(毛羽部分)”のみを表示すればよかったのが、今後はたて糸の表示も義務付けられます。私たちが毛布を購入する際、求める保温性と肌触りといった機能に寄与しているのは、直接肌に接触する部分(毛羽部分)であることから、これまで毛布に関しては特例として毛羽部分(よこ糸)のみの素材表記で良しとされていました。ところが実際には、毛羽部分ではない「たて糸」「地糸」「基布」に使われている素材の違いが、毛布の価格差や耐久性の違いにつながっているという状況があり、正しい商品情報を消費者に提供する目的に合致するように、全組成の表示が義務付けられることになりました。


 新しい表示の実施はこの4月からで、1年間の猶予期間があります。しかし、市場にはすでに全組成表示されている毛布が多く出回っています。実は、今回の改正に先立ち、日本毛布商業組合ならびに日本毛布工業組合では、毛布表示に関する自主基準(平成25年制定)で、毛羽を構成していない繊維についても正しく表示することを決定し、先行して実施されています。毛布は長期間使用するものであり、毛布の保管・洗濯といった取り扱いには必要な情報であるという判断からです。また、毛羽部分を構成する繊維については、消費者が毛布の機能(肌触りや保温性)やその商品価値を判断するうえでの重要な情報になることから、一定要件を満たす毛布については、組成表示に「(毛羽部分)」を付記することで、肌に触れる部分(毛羽部分)がどういう素材でできているのか、明確に分かるように取り決められ、この内容が今回の改正に反映されています。

 具体的な表示事例は以下の通りです。(毛布の表示に関するガイドラインより抜粋)
 自宅にある毛布の表示と一度、見比べてみてください。

毛布の表示の変更点

(2017.3.16)

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生活科学研究室