(115)グループ広報を一層強化

ハウス食品グループ本社 広報・IR部長 仲川宜秀氏

日本工業新聞社の経済情報紙「フジサンケイ ビジネスアイ」にて、広報部門のエキスパートに取材をしてご紹介しております。

フジサンケイ ビジネスアイ
コーナー 「広報エキスパート」
取材先 ハウス食品グループ本社 広報・IR部長 仲川宜秀氏
新聞発行日 2020年5月18日(月)掲載

広報のプロに広報戦略を聞く。広報エキスパート

【プロフィル】
仲川宜秀氏(なかがわ・のぶひで)
1986年京大農卒、ハウス食品工業(現ハウス食品グループ本社)入社。研究所に研究員として配属。食品加工技術の研究、商品開発、研究企画、国際技術サポートなどに約25年間携わる。2013年ハウスフーズアメリカ社長。18年から現職。


─新型コロナウイルス対応では、政府から商品提供の依頼がありました
 中国・武漢市に向けて日本人を帰国させるためのチャーター機第一便が羽田空港を出発したのが1月27日夜です。その日の夕方、午後8時ごろまでに支援物資としてレトルト食品1500食分を用意してほしいという農水省からの依頼の連絡が入りました。手元ですぐに集められる数ではありません。グループの現場の従業員総動員で、数時間内に、数カ所で商品を集めて無事、羽田空港に届けました。グループの結束力を感じた出来事でした。


─「変革」へと大きくかじを切りました
 ハウス食品グループは1913年の創業以来、総合食品メーカーとして成長。第2ステップでは、「選択と集中」を掲げ、中国のカレー事業など海外食品事業や健康食品事業に進出しました。現在、目指す姿として“「食で健康」クオリティ企業への変革”を掲げ、「3つの責任(お客様に対して、社員とその家族に対して、社会に対して)」の全てにおいて「クオリティ企業」に変革していくことを目指しています。お客さまに対して変革するためのキーとなる要素は、「バリューチェーン」と「R&D」の2つです。


─具体的には
 バリューチェーンとは、畑からお客様の口に入るまでの一連の価値連鎖で、変革していくためにはバリューチェーンの幹を太くすることが重要です。現在、川下ではカレーレストランチェーンの壱番屋、川上ではスパイス専業メーカーのギャバン、食品専門商社のヴォークス・トレーディングなど複数の企業を迎え入れることができ、グループ企業のダイバーシティ(多様性)は大きく広がりました。今後は新たな価値の創造、収益力向上など、シナジー効果を発揮していきます。


─研究開発については
 社内でタコツボ化せずに積極的に外と交わり、試行錯誤しながら新しい価値を創り出していきます。例えば現在は、「乳酸菌」や「たまねぎ」の研究成果が新たな戦略素材として事業化されています。また、新たな取り組みとして、業務の20%を、現在の担当の業務以外で担当者自身がやりたい事業や商品開発などに充てることができる「One Day a Week」の浸透を図っています。


─事業戦略が各紙で紹介されました
 産経新聞大阪本社夕刊では「変革ハウス食品グループ クオリティ企業へ」という題字で1月16日~31日までの計19回、ヒット商品開発担当者の苦労話や手探りで始まった市場開発などついて連載していただきました。最終3回はトップインタビューとして浦上博史社長自ら、変革に向けて邁進する一方で、「変えるべきものもの」と「変えてはならないもの」などについてお話させていただきました。他にも読売新聞の全国版や、証券会社のウェブページ(「上場企業の社長に聞く!」シリーズなど)など多くの媒体にトップが登場しています。幅広い層に、当社の姿勢をよく理解いただけたと思っています。


─広報体制は
 広報・IR部のメンバーは私を含めて総勢12人です。広報(3人)、グループコミュニケーション(4人)、渉外(2人)、IR(2人)の4グループから構成されています。。グループ報の「my House」(隔月刊)は、社長メッセージ、中期計画テーマの状況、国内外グループ各社の取り組み、「社外に学ぶ」とした他社事例の紹介など、グループコミュニケーションの柱の一つとなっています。


─CSR活動にも積極的です
 その一つに幼稚園、保育所の園児たちを対象としたカレー作りを体験してもらう「はじめてのクッキング」教室があります。1996年にスタート、これまでのべ約800万人の子供たちが参加しています。子供たちの健やかな心と体の成長を応援するこの活動は、大切な食育活動としてこれからも取り組んでいきます。広報としても、ハウス食品グループ各社が一体となった社会、お客様、社員と家族に対する活動を一層強化していきます。



(エフシージー総合研究所 山本ヒロ子  -随時掲載)