(113)人生の生活を変えるインフラに

LINE マーケティングコミュニケーションセンター PR室長 林 史子氏

日本工業新聞社の経済情報紙「フジサンケイ ビジネスアイ」にて、広報部門のエキスパートに取材をしてご紹介しております。

フジサンケイ ビジネスアイ
コーナー 「広報エキスパート」
取材先 LINE マーケティングコミュニケーションセンター PR室長 林 史子氏
新聞発行日 2020年3月20日(金)掲載

広報のプロに広報戦略を聞く。広報エキスパート

【プロフィル】
林 史子氏(はやし・ふみこ)
 2001年国学院大文卒。テレビ・映画制作会社を経て2004年ライブドア入社。06年広報部所属。ライブドア事件後から07年新事業会社ライブドア設立と同時に広報業務全般を担当。10年NHNJapan(親会社韓国)の傘下となり、13年LINEに商号変更し、16年から現職。


─LINEの成り立ちは
 2011年3月11日の東日本大震災が大きなきっかけとなりました。震災発生直後、東北・関東地方を中心に回線の途絶や停電などにより、電話回線が使用できなくなるなどの被害が発生。家族や職場間で安否確認が取れず多くの人を不安に落とし入れました。こうした状況を改善したいと、当時のグループ会社ネイバージャパンがLINEプロジェクトをスタート。責任者は現共同代表の慎ジュンホ(シン・ジュンホ)で、同年6月に、コミュニケーションアプリ「LINE」 を誕生させました。現在、世界230以上の国と地域で利用されています。


─世の中が大きく変わりました
 LINEグループのミッションは「Closing the distance」です。すなわち、「LINE」を入口として、世界中の人と人、人と情報やサービスとの距離を縮めることです。「LINE」上でお店の予約や、デリバリーができたりします。「LINE Pay」サービスでは、QRコードなどを使って支払いができます。請求書支払い導入数は現在、1000団体を超え、東京都、大阪府、神奈川県では公共料金すべてに対応しています。国内の月間アクティブユーザー数は8300万人を超えました。


─災害時対応にも役立っています
 福岡市で「避難行動支援システム」をスタートしました。福岡市のLINE公式アカウントに登録しておくと、「平常時」と「災害時」それぞれで防災情報を受け取れるサービスです。平常時モードは、警報・注意報や近隣の避難所情報、ハザードマップなどが確認できます。災害時モードは、地震や豪雨の発生時、福岡市から避難指示や勧告などが出た際に切り替わり、チャッㇳボット(自動会話プログラム)が自動でシーンに合った避難行動などを配信します。それぞれの避難場所が、これまでどのような震災に対応し、どのように設備があるのかも表示されるようになりました。現在、全国の自治体と「LINE」を活用した防災対応の取り組みを推進しています。


─広報体制は
 PR室のメンバーは総勢40人。コーポレートコミュニケーション、社内・採用広報、「LINE」サービス広報(金融担当などを含む)、イベントプランニングから構成されています。海外広報は、当社の主要拠点の台湾、タイ、インドネシアを対象に、「LINE」サービスの情報発信をメンバー7、8人で対応しています。


─CSR活動にも積極的です
 当社が推進するCSR活動「LINE SMILE+PROJECT」では、「LINE」を通じた減災・復興支援や情報モラル教育の教材開発、学校・教育現場での啓発活動などに積極的に取り組んでいます。この活動を通して、私たち一人一人の想いや行動により、「SMILE」がひとつずつ増えていく未来を願っています。


─具体的には
 子供たちがインターネットを利用する際の、モラルやリテラシー(特定分野の知識)向上を目指し、全国各地に講師を派遣し、児童・生徒、保護者、教職員などを対象とした講演活動を実施。また、静岡大学准教授の塩田真吾氏と共同で、情報モラル教育教材『「楽しいコミュニケーション」を考えよう!』を開発。基本編、悪口編、家庭での対話編などを全シリーズ無料でダウンロードできます。2月はソフトバンクともに厚生労働省の要請を受け、新型コロナウイルスの影響で停泊中の大型客船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客・乗員に2000台の「LINE入りiPhone」を提供しました。


─今後の課題は
 LINEは急激に成長した会社で、個人情報が適切に扱われていないのではないかと心配する方もいるようですが、決してそのようなことはなく、安心、安全、信頼できる会社であることをきちんと発信していきたいと思っています。同時に、「LINE」を通じて、テクノロジーの力でユーザーにワクワクする体験を届け、ライフスタイルをより豊かに変えることに挑戦している姿勢を伝えていきたいと思います。



(エフシージー総合研究所 山本ヒロ子  -随時掲載)