(88)何事にもスピード感を持って対応

ライオン コーポレートコミュニケーションセンター部長 藤澤靖氏

日本工業新聞社の経済情報紙「フジサンケイ ビジネスアイ」にて、広報部門のエキスパートに取材をしてご紹介しております。

フジサンケイ ビジネスアイ
コーナー 「広報エキスパート」
取材先 ライオン コーポレートコミュニケーションセンター部長 藤澤靖氏
新聞発行日 2019年2月28日(木)掲載

広報のプロに広報戦略を聞く。広報エキスパート

【プロフィル】
藤澤 靖(ふじさわ・やすし)
 1985年千葉大文卒、ライオン入社。名古屋支店、東京本店、広報部、流通開発部、大阪本店、広域営業部、秘書部、IR室を経て、2015年から現職。


─社長交代がありました
 1月1日付で掬川(きくかわ)正純社長が就任、浜逸夫社長は会長になりました。 広報担当としては、推進中の中期経営計画「LIVE計画(LION Value Evolution Plan)」(2018~2020年)を引き続き社内外にきちんと発信し、理解してもらうことに注力しています。LIVE計画は、「次世代ヘルスケアカンパニーへの進化」をテーマに、国内外で将来を見据えた成長のための取り組みや体制整備を進め、経営効率の向上を加速、収益体質の強化を目指しています。


─中計にのっとり、さまざまな事業が動いています
 21年中に、香川県坂出市に歯磨き剤の新工場を稼働させます。歯磨き剤工場を国内で新設するのは、52年ぶりです。今、国内では「クオリティー・オブ・ライフ(QOL、生活の質)」の向上に関心が高まっており、高単価のオーラルケア商品の市場が拡大しています。訪日外国人の間でも日本製の歯磨き剤の人気は高く、帰国後もネット通販などで購入する人が増えています。こうした需要の高まりに対応するもので、投資額は約400億円です。


─異業種との共同輸送が始まりました
 当社とキユーピー、日本パレットレンタル(JPR)の3社は、関東、九州、四国を循環する輸送を昨年夏からスタートしました。具体的には、関東のキユーピーの工場から商品を東京港に陸送。フェリーで新門司港に運び、再び陸送で九州の同社物流拠点に荷物を下ろします。その後、JPRの拠店でライオンの商品の輸送に使うパレットを積み、新門司港から徳島港へフェリーで移動。四国の拠点で当社の商品を積み東京港へ。東京港からはトレーラーで当社の物流拠点に向かいます。ドライバーの人手不足の対応とともに、二酸化炭素(CO₂)排出量の削減にもなり、多くのメディアで取り上げられました。


─人工知能(AI)を活用した口臭アプリも話題になりました
舌の表面をスマホで撮影し、その画像を人工知能が分析します。そして、口臭レベルを5段階で判定するアプリです。昨年の、IT技術の総合展示会「CEATEC(シーテック)ジャパン2018」で発表したところ、来場者の反響は大きく、夕刊紙などでも取り上げられました。


─広報体制は
 コーポレートコミュニケーションセンターの広報部門は、経営広報(5人)と商品(5人)の2チームから成り、メンバーは私を含めて11人です。社内広報は、社内報「たてがみ」(隔月刊)と、イントラネット版社内報「たてがみWEB」を通じて、情報共有を図っています。掬川社長が日ごろ考えていることを社員にタイムリーに伝えたく、社内外の会合で話したことを2つの媒体を通じて随時発信しています。


─課題をお聞かせください
 メディアの変化にどうついていくか-。新聞や雑誌などには生活に関わる情報発信を積極的に行っています。オウンドメディア「Lidea(リディア)」では、「暮らしのマイスター」と呼ばれるスペシャリストが、暮らしに役立つ情報発信のほか、オーラルケアや洗濯などについて生活者の質問や悩みに答えています。今後は生活情報を発信する外部のネットメディアにも情報を提供していきたいと思っています。「スピードを重視しよう」と掬川社長は常々語っています。広報もスピード感を持って何事にも対応していきます。



(エフシージー総合研究所 山本ヒロ子  -随時掲載)