(78)食を通じて世界に生きる活力を

マルハニチロ・広報IR部長 阿部富寿夫氏

日本工業新聞社の経済情報紙「フジサンケイ ビジネスアイ」にて、広報部門のエキスパートに取材をしてご紹介しております。

フジサンケイ ビジネスアイ
コーナー 「広報エキスパート」
取材先 マルハニチロ・広報IR部長 阿部富寿夫氏
新聞発行日 2018年9月27日(木)掲載

広報のプロに広報戦略を聞く。広報エキスパート

【プロフィル】
阿部富寿夫(あべ・ふじお)
 1984年電気通信大電気通信学部卒、大洋漁業(現マルハニチロ)入社、船舶事業部(無線通信担当)、生産技術部、海外業務部、マルハニチロホールディングス統合推進室の後、人事部長、総務部長などを経て17年現職。


─中期経営計画「Innovation toward(革新に向かって) 2021」を発表しました
 マルハニチログループが今年3月、10年後のありたい姿として示した「グローバル領域で『マルハニチロ』ブランドの水産品、加工食品を生産・販売する総合食品企業」という長期経営ビジョンとともに、発表しました。2021年度の売上高1兆円、営業利益310億円を目標に、収益力のさらなる向上、成長への取り組み、経営基盤強化を図ります。

 また、今よりももっと「サステナブルな(持続可能性の高い)企業グループ」を長期ビジョンとした「サステナビリティ中長期経営計画」も発表しました。事業活動を通じ、長期的な視点で「経済価値」「社会価値」「環境価値」の3つの価値創造に注力していきます。


─ブランド強化にも力を入れています
 同時に、「新コーポレートブランド戦略」も発表しました。新ブランドステートメント「海といのちの未来をつくる」は、水産だけにとどまらず、生命(いのち)を育む“食”を事業領域と捉え、“食”を通じて世界の人に生きる活力を届けたい、という思いを込めています。ホームページやプレスリリース、企業広告、名刺などに表記し、企業CM「宣言-Power of nature(自然の力)」編では、雄大な海をバックに、マルハニチロが目指す姿を表現しました。24日にスタートした企業CM第2弾「つながる。幸。バリューチェーン」編は、さまざまな事業領域での企業活動と、そこに込められたマルハニチロの思いや「ココロザシ」を伝えています


─企業CMは初の試みとか
 4月現在、マルハニチログループは国内150社、単体部門組織65部門で構成。漁業・養殖、商事、冷凍食品などの加工食品から宇宙日本食まで手掛ける裾野の広い企業群で、20年に創業140周年を迎えます。これまでは商品CMが中心で、ブランディングを広めるための本格的な企業CMは今回初めて。外部の多くの方に当グループの姿勢をご理解いただき、グループ社員にも浸透していきたいと思っています。


─広報IR部の体制は
 メンバーは私を含めて11人。広報担当7人、IR担当3人体制ですが、全員がどの業務にも対応できるようにしています。投資家の説明会は年平均100回、海外IRも実施しています。コーポレート商標を誌名にしたグループ報「DOUBLE WAVE(二つの波)」は、経営トップの考えやグループ企業の紹介をメインにしていて、国内外1万人を超すグループ社員から「楽しみにしています」と言われます。担当者には極力、現場に出向き、見て・聞いて・話して、現場の息吹を感じるように指導しています。


─「理科実験教室」が好評です
 毎年、中央研究所の所員が中心になって各地の小学校に出向き、「理科実験教室」を開催しています。「サケの誕生物語と生命の設計図のひみつ」をテーマに、卵や稚魚、成魚の観察、DNA抽出実験を行い、小学生に大反響です。若い世代にヒットするようなイベントを通じて、サカナ、水産業、マルハニチロを思い浮かべてもらえるような活動に力を入れていきたいと思っています。



(エフシージー総合研究所 山本ヒロ子 2018.10.5更新)