(80)トータルな電力供給で社会貢献

きんでん IR・広報部長 久保徳寿氏

日本工業新聞社の経済情報紙「フジサンケイ ビジネスアイ」にて、広報部門のエキスパートに取材をしてご紹介しております。

フジサンケイ ビジネスアイ
コーナー 「広報エキスパート」
取材先 きんでん IR・広報部長 久保徳寿氏
新聞発行日 2018年10月25日(木)掲載

広報のプロに広報戦略を聞く。広報エキスパート

【プロフィル】
久保徳寿(くぼ・なるひさ)
 1983年関西学院大商卒、近畿電気工事(現きんでん)入社。情報システム部、中央支店、総務法務部、滋賀支店を経て2005年IR・広報部。12年同部副部長。13年から現職。


─きんでんの成り立ちを教えてください
 1944年に、近畿地方の配電会社指定の電気工事業者約80社が統合し、近畿電気工事として設立しました。配電、送電線、発変電所工事などを請け負い、高度経済成長期には空調・衛生、内装、情報通信、土木工事などにも事業を拡大。90年に現社名になりました。現在、大阪に本店、東京に本社を置き、全国各地に17支店と支社、100を超す営業所を持つ総合設備会社になりました。海外でも東南アジアを中心に世界90カ国以上で施工実績があります。


─今年は地震、豪雨、台風と大きな災害が続きました
 台風21号では電線が切れたり、電柱が倒れる被害が相次ぎ、関西電力エリアで延べ225万8000戸が停電しました。自然災害による延べ停電戸数としては、阪神・淡路大震災の約260万戸に次ぐ規模で、台風被害では平成に入ってから最大でした。復旧作業には、関西電力と当社を含む協力会社が、最大約1万2000人態勢で臨みました。きんでんは、身近な暮らしの明かりから都市のライフラインを担う大規模電力の供給まで、トータルで社会に貢献しており、社会性の強い会社です。


─事業領域は大きく3つに分けられます
 エネルギー分野ではビル、工場、商業施設、ホテル、学校などの電気設備や太陽光発電、風力発電といった新エネルギーに取り組んでいます。また、環境分野で空調や給排水システム、情報分野では建物内の通信設備、携帯電話の基地局や光ファイバー網などの構築をしています。建物は、それだけでは機能しません。人間の体で例えると、神経や血管にあたる電気、空調、水、インターネットが備わり、初めて命が吹き込まれます。壁や天井に隠れている見えない設備を作り続ける、きんでんの姿を分かりやすく発信するのが広報の使命です。


─IR・広報部の体制は
 メンバーは、総勢8人です。IRチームと、報道、広告宣伝、月刊の社内報「ニュースきんでん」発行を担当する広報チームで構成しています。社内報は創刊56年目で、一度も休刊せずに、今月1日付号で706号を数えました。社員一人一人に会社の状況を知ってもらい、理解してもらうことで、仕事への励みや社業の発展に結びつくと思っています。


─動画アニメが見られる会社紹介パンフレットが評判です
 高校生向けに制作し、約500校に配布したアニメを視聴できるパンフレット「未来(あす)につながるこころ」が、話題になっています。幼い頃に被災した3人が、きんでん社員が復興のために働く姿に憧れて入社。3人の目線を通し、きんでんの仕事について紹介したものです。大学生にも、実写でドキュメンタリー風にまとめたDVDを配布しました。


─今後の展望は
 広報の対象が、投資家、社外のステークホルダー、社員と違っていても、会社がどこに向かっているのか、経営トップの考え方や方針を分かりやすく伝えることが重要です。TPOに合わせ、バランスよくタイムリーに、きんでんの取り組みを発信していきます。



(エフシージー総合研究所 山本ヒロ子 2018.11.2 更新)