研究員オダの環境レポート
Vol.34 ハウスダスト調査報告会
<2014.12.22 更新>

 12月17日、半蔵門にあるダイソン社でハウスダスト調査の結果を報告してきました。今回の調査は、総勢38名のモニター様に同じダイソンの掃除機を使って春・夏・秋の3回、床とベッドを掃除してもらい、ハウスダスト中に存在するアレルゲン生物(ダニや昆虫類、カビ)の量・種類を解析しました。これまでにもハウスダストを解析している研究はありましたが、調査するモニター宅で使われている掃除機をサンプリングにつかい、サンプリング方法にも誤差が多いとの指摘がありました。この誤差を無くすために、同一の掃除機をモニター様に渡し、事前に吸引方法をレクチャーする研修会を実施したことで、同一で正確な方法でハウスダストのサンプリングに協力していただきました。

 今回の発表会にはご協力いただいたモニター様に多数ご参加していただき、自宅のハウスダスト中のアレルゲン生物の量を知っていただきました。ダニ・昆虫類・カビそれぞれの量をランキング形式で発表して、それぞれ1位〜3位のモニター様に景品をプレゼントしました。残念(?)ながらいずれも1位の方々は報告会に参加されていませんでした。しかし、皆さん、自宅のハウスダスト中のアレルゲン量が多いのか少ないのか気になっていたようで、ランキング発表は非常に盛り上がり、研究発表の報告会とは思えないにぎやかな雰囲気の報告会となりました。ダニのランキングは非常に印象に残っていて、2位が約900匹でしたが1位は4800頭を超えていて、2位に5倍近い差をつけていました。実際に顕微鏡で観察している時も、非常にダニの数が多く検査が大変だったのを記憶しています。

 調査の結果、程度の差はありますが、どのモニター様のハウスダストからもダニや昆虫類が検出されました。また、ダニのフンや死骸が細かくバラバラになりアレルゲン物質となるため、ダニの少ない住宅からもダニアレルゲンが検出されました。布団の天日干しや布団乾燥機の利用はダニや昆虫類・カビを殺すことは可能ですが、死骸を取り除くことはできないので、吸引力の強い掃除機でゆっくりと吸引してダニの死骸や糞などを取り覗きましょう。
 冬季は喉が乾燥しがちで風邪を引きやすくなります。風邪で喉が炎症している状態で、夏場に増えたアレルゲン物質を吸い込むと、喘息になりやすくなります。また、冬はダニの増加も夏 季と比べて鈍くなります。ハウスダストアレルギーの方は、冬場にしっかりとした対策を実践してみてください。冬場の天日干しは夏場に比べて効果が低くなりがちなので、布団乾燥機も利用したほうが効果的でしょう。

 
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このコラムについて エフシージー総合研究所・IPM研究室の活動内容や、研究中の内容をスタッフ目線でレポートした記事です。一般のかた向けに分かりやすく解説しています。
IPM研究室とは エフシージー総合研究所・暮らしの科学部所属。室内環境の有害物質を調査・研究しています。特に「室内環境中で健康被害を及ぼすダニ・微小昆虫類・カビなどの研究」を主仕事としています。
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