研究員オダの環境レポート
Vol.31 インフルエンザウイルス
<2014.12.01 更新>

 厚生労働省の発表によると、10月はじめ頃から徐々にインフルエンザ患者の報告数が増加し、11月第2週(10日〜16日)では1810件となったようです。病院あたりに換算すると約0.3件と流行には遠い状況ですが、インフルエンザにかからないためにも、「インフルエンザが何であるのか」「効果的な防ぐ方法は」について正しく知っておくことが大切です。

■インフルエンザとは?
 インフルエンザとは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。
 症状は38℃以上の発熱や頭痛、関節痛、筋肉痛など全身に現れます。咳やくしゃみの際に飛散した微細な飛沫(水滴)に含まれるウイルスの吸引が主要な感染経路です。手に付着したウイルスが、何かの拍子に口や鼻の中に入るることによっても感染が起こります。口や鼻から入ったウイルスが鼻や喉の奥にある気道粘膜に付着することで、体内にインフルエンザウイルスが侵入します。
 20世紀初頭に全世界的に大流行したスペイン風邪はインフルエンザです。世界中の死者は2000万〜4000万人とも言われており、日本でも40万人前後の犠牲者が出たと推定されています。最近では2009年の「インフルエンザ(H1N1)2009」が世界的な大流行を起こしています。季節性のインフルエンザは、ウイルスの形(抗原性)を少しずつ変化させて、毎年世界中で流行しています。抗原性が大きく異なったインフルエンザウイルスが出現した場合、全国的に急速に蔓延します。

■インフルエンザの予防
 ①十分な睡眠とバランスの良い食事
 インフルエンザだけに限りませんが、非常に小さいウイルスの侵入を完全に防止することは非常に困難です。健康な体を保ち抵抗力を高めることが非常に重要な予防策になります。
 ②手洗い
 「Vol.27 バイキンの広がりと手洗い」で紹介したように、手はウイルス感染と拡大に重要な要因です。帰宅時には効果的な手洗いを心がけましょう。インフルエンザウイルスは、感染に利用する「殻」を持っています。この殻は、石けんや消毒用アルコールなどで、簡単に破壊することができます。そのため、普段の手洗いに石鹸を利用すると感染予防に有効です。ポイントは石鹸を十分に泡立ててよくすすぐことです。殻は加熱にも弱いため、加熱調理した食品からの感染はほとんどないと考えられます。
 ③マスク
 ウイルス粒子そのものは小さいため止めることはできませんが、口や鼻の周りの空気を保湿することが出来ます。乾燥した気道粘膜は免疫防御機能が低下しています。呼吸する空気を保湿することで、風邪やウイルスへの抵抗性を挙げることができます。また、唾液などの飛沫を防ぐことができるので、インフルエンザや風邪のような飛沫で感染する感染症の拡大防止には有効性があります。体調が悪いようでしたら、まずはマスクをしましょう。

 
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このコラムについて エフシージー総合研究所・IPM研究室の活動内容や、研究中の内容をスタッフ目線でレポートした記事です。一般のかた向けに分かりやすく解説しています。
IPM研究室とは エフシージー総合研究所・暮らしの科学部所属。室内環境の有害物質を調査・研究しています。特に「室内環境中で健康被害を及ぼすダニ・微小昆虫類・カビなどの研究」を主仕事としています。
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