研究員オダの環境レポート
Vol.27 バイキンの広がりと手洗い
<2014.11.04 更新>

 11月に入り徐々に空気が乾燥してきました。風邪やインフルエンザなどに気をつけなければならない季節です。先日、会社の入り口のタッチプレートに無害ウイルスを付着させ、「どのくらいのスピード・範囲にウイルスが伝播するか」についての研究結果が報告されました。今回はこの研究報告について紹介します。

■ウイルスの早い拡散スピード
 研究の結果は、会社のタッチプレート1箇所のみに付着させたウイルスは「2時間以内にコーヒーポットや冷蔵庫のハンドルなど、休憩室にあるものに拡散。続いて、トイレ、個人のオフィスや占有場所へと拡大し、4時間たつとオフィス内で皆が触るものの表面の半分以上と、約半数の社員の手からウイルスが検出された」とのことです。この結果からわかるように、ウイルスや細菌などの微生物は、我々が想像する以上のスピードで広範囲に拡大します。
 また、「約半数の社員が殺菌剤や消毒用の紙タオルを使用した場合では、ウイルスが付着した手の比率が11%に低下した。」とも述べています。つまり「人の手」がウイルスや細菌などの拡大において重要な要素となっているということです。
 これまでに「平均的な成人は1時間に約16回、指を鼻や口、目に持って行く」ことがわかっており、定期的に手をキレイにすることで病原菌の蔓延や感染の防止に繋がります。

■丁寧かつ小まめな手洗いを
 手を清潔にすることが重要ですが、皆さんはどのように手洗いをしていますか?手洗いも、水でざっと流しただけでは、手についている細菌やウイルスは落ちません。
 当研究室で調べた際には、普段と同じ手洗いの方法では1分間が長く感じましたが、丁寧に手を洗った場合では逆に短く感じました。つまり、丁寧に手を洗うためには最短でも1分以上の時間が必要です。指の間、手首、などに意識を向けて石鹸を使って、こすり洗いを心がけましょう。特に、爪の隙間に汚れが残りやすいため、注意して洗いましょう。

 しかし、家事や仕事の合間に何度もしっかり手洗いをするのは非常に大変です。普段の生活の中で無理の無い範囲でしっかりとした手洗いを心がけるようにしましょう。外出時や帰宅時など不特定多数のものに触れた後や、調理の前や食事の前などに手をしっかりと洗うと効果的です。また、キーボードやマウス、ドアノブなど、よく触れるものは定期的にウエットティッシュや消毒用エタノール系の除菌スプレーなどでふき取っておくと良いでしょう。

 
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このコラムについて エフシージー総合研究所・IPM研究室の活動内容や、研究中の内容をスタッフ目線でレポートした記事です。一般のかた向けに分かりやすく解説しています。
IPM研究室とは エフシージー総合研究所・暮らしの科学部所属。室内環境の有害物質を調査・研究しています。特に「室内環境中で健康被害を及ぼすダニ・微小昆虫類・カビなどの研究」を主仕事としています。
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