研究員オダの環境レポート
Vol.17 セミについてのあれこれ
<2014.08.04 更新>

 8月に入りましたが皆さんの家の周りでセミは鳴いているでしょうか?私の家の周辺でも先週の初めくらいからミンミンゼミの鳴き声が目立ち始め、夜アブラゼミが鳴いている日もありました。今回はセミについて、私が驚いた話題をいくつか紹介します。

■実は長い成虫の寿命
 皆さんがご存知のとおり、セミの幼虫は長期間(アブラゼミで6年間)土の中で過ごし、成虫の期間が非常に短い昆虫です。これまで、成虫は1週間程度で死んでしまうと言われていましたが、最近はセミの成虫の寿命は1ヶ月程度と考えられています。1週間程といわれる原因は、成虫の飼育が非常に難しいため、すぐ死んでしまうところからきた俗説のようです。
 私も幼いころに「成虫の期間の短いセミが何で大量発生するのか?」不思議に思っていましたが、実は長生きできると知って納得したことがありました。
 また、幼虫の期間は種類によって、数年から十数年と大きく異なっています。幼虫の期間を考えると、セミは昆虫の中でも非常に長生きをする種類なのです。

■アブラゼミは珍しい?
 「ジィジィ」と高い音で鳴いているアブラゼミは皆さんもご存知のありふれたセミです。アブラゼミの泣き声は、暑さの記号としてドラマの演出などに利用されており、この鳴き声を聞いて暑さを感じる方も多いかと思います。アブラゼミの翅は褐色不透明ですが、セミの中では透明の翅が一般的となっています。これは世界的にも珍しい特徴であるため、海外のセミ好きにアブラゼミを見せると、喜ばれるようです。

■薬用のセミ
 セミはアジア圏では食用として中国では古くから漢方として利用されています。セミの幼虫にキノコの仲間が感染したもの(冬虫夏草)が漢方として知られています。また、セミの抜け殻も漢方として利用されており、日本でも湿疹や蕁麻疹の漢方薬として保険が適用されているようです。

 道端で地面に転がっているセミが突然暴れて驚いた経験がある方は多いと思います。セミは体の構造上ひっくり返った状態ではなかなか起き上がることができません。また、寿命が近づいて飛ぶ力が残っていないセミがこの状態になります。私の幼少期では友人がセミ地雷と呼んでいましたが、ネットで調べてみたところ「セミファイナル」なんて呼び名もあるようです。
 セミは、鳴く時期、時間や温度、抜け殻の形など種類によって差があります。普段はなんとなく聞き流してしまうセミの鳴き声も、お子さんの自由研究などで調べてみたら面白いかもしれません。

 
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このコラムについて エフシージー総合研究所・IPM研究室の活動内容や、研究中の内容をスタッフ目線でレポートした記事です。一般のかた向けに分かりやすく解説しています。
IPM研究室とは エフシージー総合研究所・暮らしの科学部所属。室内環境の有害物質を調査・研究しています。特に「室内環境中で健康被害を及ぼすダニ・微小昆虫類・カビなどの研究」を主仕事としています。
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