研究員オダの環境レポート
Vol.4 花粉症と室内環境とのつながり
<2014.04.28 更新>

 こんにちは。皆さんの中には花粉症でお困りの方もいらっしゃると思います。私は幸いにも花粉症ではありませんが、家族や職場にも花粉症の方がいらっしゃるのではないでしょうか。関東のスギ花粉は終息へ向かっているようですが、未だヒノキの花粉は飛散しているようです。

■ なぜ日本にこんなにもスギが多いのか?
 そもそも、なぜ日本の山にスギが多いのか不思議に思ったため、少し調べてみました。
 どうやら原因は「戦後復興事業での植樹」のようです。戦後、都市復や開発などで木材が不足していたため、成長が早く材木として価値の高いスギやヒノキが植えられました。しかし、海外から安価な木材が得られるようになり、スギの材木としての価値が低下してしまったことが、今日の多くのスギ山が残ってしまっている原因となっています。
 ちなみに、スギは日本固有の植物であるため、欧州やアメリカではスギの花粉症はメジャーではありません。国や地域によって異なりますがカバノキ、イネ科植物、ブタクサなどが主流のようです。また、国内であっても、北海道ではシラカバの花粉症が多いようです。

■ 花粉症の原因とアレルギー症
 花粉症は花粉に対するアレルギー反応です。このメカニズムを簡単に説明すると、体内に入った花粉をヒトの免疫機構が危険な物質と誤認識して過剰防衛することによって、各種症状といたります。スギ花粉症の原因は、いくつか考えられており、そのひとつに「大気中に含まれる工場や車などの排ガスをスギ花粉が吸着して発症するようになった」といった説があります。これは排ガスとスギ花粉どちらか一方だけでアレルギー反応を引き起こすわけではなく、両方が組み合わさることで免疫の誤認識を引き起こしているとするものです。
 この説のようにヒトと花粉だけの関係ではなく、複数の要因が結びつき症状を引き起こしていた場合、アレルゲンと人体だけの一元的な視点での解決は困難です。さらに、複数の要因が影響しあっている事例は花粉症に限らず多数存在しています。
 我々が研究している室内環境中のアレルゲン物質であるカビやダニ、ハウスダストについても、「両者が組み合わさることで人体への危険性が増すのではないか?」と私たちは考えています。また、ハウスダストと花粉症も、同じアレルギーということもあり、なんらかの関係性があるかもしれません。

 次回の更新はゴールデンウィーク明けの5月12日を予定しています。

 
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このコラムについて エフシージー総合研究所・IPM研究室の活動内容や、研究中の内容をスタッフ目線でレポートした記事です。一般のかた向けに分かりやすく解説しています。
IPM研究室とは エフシージー総合研究所・暮らしの科学部所属。室内環境の有害物質を調査・研究しています。特に「室内環境中で健康被害を及ぼすダニ・微小昆虫類・カビなどの研究」を主仕事としています。
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