(31)電子レンジの加熱ムラを検証!

電子レンジは、ない家庭を探すのが難しいくらい、今や調理家電の主役になってきました。さらに最近は単に食材を温めるだけでなく、普段の調理にも使われるようになってきています。

しかし使う機会が増えるにつれ、電子レンジ調理の難しさも見えてきました。そのひとつが加熱ムラです。

そこで、実際に電子レンジの加熱ムラを立体的に見るため、卵白を使って実験を行いました。

実験はレンジの底面と同じ大きさの容器に卵白1リットルを注ぎ、5分間加熱して、卵白が白く凝固する模様で、レンジの加熱ムラを目に見える形にしました(黄色に見える部分は固まっていない卵白)。
また、レンジの上段、中段、下段それぞれで実験を行い、高さによる加熱ムラの違いを確認しました。


【実験】
卵白1リットルを平皿に入れ、上、中、下段に置いて1000Wで5分間加熱する。中心部と奥の壁際の卵白が、白く固まっている。
[電子レンジの内径 : 間口405×奥行き315×高さ235cm]

電子レンジ加熱ムラ 上段
電子レンジ加熱ムラ 中段
電子レンジ加熱ムラ 下段

結果は写真のように、かなり加熱ムラがあることがわかりました。
最も良く使う下段は、円形に固まりましたが、中段は、下段とはまったく違う形状で、手前と奥に液体のままの部分ができました。上段になると、中央部分はほぼ固まらず、固まった部分が左右に分かれてしまいました。

電子レンジは大きく分けると、ターンテーブルがあるタイプとターンテーブルがないタイプに分かれます。ターンテーブル式は、ほとんどが右側の壁面の上部からターンテーブルに向けて電波を出しています。

一方、今回試験したターンテーブルがないタイプは、底面の下で電波を作り、回転している金属板に当てて電波を拡散させています。機種によっては天井部分にも回転する反射板を設けて、加熱ムラが少なくなるように工夫してあるのもあります。しかし、ある特定の場所から電波を出しているため、加熱ムラはどうしても避けられないようです。

また、今回は写真とは別のもう一機種でも実験を行いましたが、加熱ムラのパターンはまったく違いました。

大まかな加熱ムラは、中心部と、左右、あるいは、奥側に飲み物などを一度に置いて加熱し、温まり方を比べてみれば簡単にわかります。

菓子作りなど加熱ムラにシビアな調理をする場合は、予め自分の使う電子レンジでどの場所が温まりにくいか、加熱ムラの特徴をつかんでおくことが必要かもしれません。

当研究所でも引き続き、いろいろな機種の加熱ムラについて調べていく予定です。

(2013.11.29)

産経新聞掲載記事『比べる×調べる』

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