(23)扇風機の風で3倍早く乾かす!

バスタオルを一日中部屋干して、カビ臭くなった経験ありませんか?これから気温が低くなるにつれて、洗濯物が乾きにくくなります。特に室内干しの場合は乾きが遅く、臭いが心配です。しかし、まだ暖房器具を使って乾かす季節ではありません。そこで、今回は夏に活躍してくれた扇風機を利用した室内干しの効果を試してみました。

実験は、家庭洗濯の中でも洗濯頻度が多いYシャツとバスタオルを選びました。衣類は、あらかじめ60℃で一晩乾燥させ、その重量を乾燥重量100%として基準にしました。

まず、それぞれ2枚をドラム洗で洗濯脱水後、室温25℃湿度50%に調整した室内にハンガーにかけて干し、時間ごとの重量を測定し、ほぼ重量の変化がなくなったところ(飽和乾燥重量)を乾燥終了時間としました。次に、同じ条件で1mの距離から扇風機の風を当てて乾かしました。扇風機の風は、一番弱い「弱」に設定しました。

そのまま室内に干した場合、Yシャツは8時間後には乾き(乾燥重量比108%)ましたが、バスタオルは113%で触ってみると生乾きでした。バスタオルが乾いたのは、10時間後で、これは朝9時に干すると夜の7時まで乾かないという時間になります。部屋干しのバスタオルはカビ臭くなるわけです。

扇風機を使うと、Yシャツもバスタオルも3時間で乾わいてしまいました。そのまま干すのに比べて、3倍以上の早さです。


飴袋のギザギザの1から5番目

引っ張り試験機による開封力測定

実は、Yシャツとバスタオルでは脱水直後の生地に含まれる水分量が大きく違いました。Yシャツ155%、バスタオル192%で、厚手のバスタオルは、Yシャツの2倍近く水分を含みます。当然、そのまま干すと、Yシャツより、バスタオルは乾くのに時間がかかるわけです。扇風機を使うと、Yシャツもバスタオルもほぼ同じ3時間で乾くのですから、タオル地のような含水量の高い厚手の素材ほど、扇風機の効果は絶大といえます。

扇風機を使うと、そのまま干すより、早く乾かせるし、乾燥機のように繊維が傷む心配もありません。また、洗濯乾燥機に比べて電気代の節約にもなります。

早いだけでなく、衛生的で環境にも優しい「扇風機での部屋干し」をぜひ試してみてください。

(2013.10.4)

産経新聞掲載記事『比べる×調べる』

【関連情報】
商品研究レポート「扇風機で洗濯物を3倍早く乾かす!」
 洗濯物の部屋干しに、扇風機の活用を試みました。結果、バスタオルのような水を多く含む厚手の生地ほどそのこ効果があることがわかりました。

生活科学研究室