(86)中華まん 蒸し器の蓋には布巾が必須

中華まんは軽食にもおやつにもなり、食べるのも作るのも手軽な食品。慌ただしい年末には重宝します。商品には電子レンジと蒸し器で調理する方法が紹介されていますが、その違いを調べてみました。

●加熱方法
最近は蒸し器がない家庭も多いため、高さのある鍋に蒸し板(写真1)を入れて蒸し器とし(写真2)、蓋を包む布巾の有無も検討しました。常温で販売されている肉まん2種を用い、加熱時間は蒸し器も電子レンジも商品の表示に従いました。

写真1 : 蒸し板
写真2 : 蒸し器の蓋を布巾で包む

●重量変化
加熱直後と、ケーキクーラーにのせた10分放置後に重量を測定し、蒸す前の重量に対する変化率を求めました。加熱直後も10分放置後も「布巾なし」が最も増え、電子「レンジ」は水分を補っていないので逆に減りました。また、いずれも加熱直後に比べて10分放置後は湯気が飛び、重量が減少しました(図)。

図 : 加熱方法による違い

●食味
最も重量が増えた「布巾なし」が、よく膨らんで最もおいしく仕上がったかのように思えますが、実際は違いました。表面は水っぽく、底は生地が溶けてベタつくのです。最も評価が高かったのは「布巾あり」で、全体がムラなくふっくらしていました。この傾向は10分放置後も同じでした。
一方、加熱直後の「レンジ」は気になる点はありませんでしたが、10分後はパサつき、おいしさは半減していました。

●まとめ
すぐに食べるのであれば電子レンジは便利ですが、乾燥しやすいので気をつけましょう。
蒸し器を使う場合は、蓋を布巾で包むことを忘れずに。この布巾は「露取り布巾」と呼ばれ、蒸気が蓋に触れて冷え、水滴となって食品や料理の上に落ちるのを防ぐ働きがあります。ただし、端をたれ下がったままにすると火がまわって危険です。蓋の上で結ぶ、輪ゴムで蓋のつまみに縛るなど工夫してください。
鍋またはフライパンと、蒸し板、露取り布巾。この3つを組み合わせて、おいしい蒸し調理をお試しください。

(2014.12.26)

産経新聞掲載記事『比べる×調べる』

 

食品料理研究室