(46) 電子レンジ 出力と調理時間を設定するコツ

ご飯の温めや野菜の下ごしらえなど、電子レンジには一日に何度もお世話になります。でも、冷凍食品やお弁当の表示、料理レシピに従って加熱しても、上手にできないことがあります。これは、電子レンジの能力に差があるからなのです。

●機種ごとのバラツキ
実験に使用した電子レンジは、容量17Lのシングル向け(A、B)と容量約30Lのファミリー向け(C~E)の5メーカーの5機種。Bだけがターンテーブルです。
10℃の水200gを500Wで2分40秒加熱したところ、ファミリー向け3機種は80℃以上になりましたが、容量の小さい2機種は75℃以下。最高のDは83℃、最低のBは72℃と、その差は10℃以上もありました。(図)

図 水200gを500W160秒加熱したときの水温

これだけの差があるのですから、指定通りに加熱してもバラツキが生じるのは当然です。つまり、商品やレシピに指定された時間は“目安”にしかならないのです。

●半量加熱と倍量加熱
4人分のレシピを半量にして調理したり、弁当2個を同時に温めることがあります。でも、加熱時間を単純に半分や倍にしてはいけません。
量を半分にしたとき、加熱時間を半分にすると加熱不足になる傾向があります。逆に、量を2倍にしたときに加熱時間を2倍にすると、加熱し過ぎてしまいます。
牛ひき肉100gの塊を使い、4個と2個で加熱時間を比べてみました。4個でちょうどよい加熱条件は500W4分20秒。半分の2分10秒で2個を加熱したところ、加熱は不十分でした。
量を半分にしたときは指定時間の0.6倍、つまり半分より少し長めに設定し、量が倍なら1.6~1.8倍にすると失敗がありません。

●まとめ
同じ加熱時間でも、電子レンジごとに加熱の差が生じるのは避けられないことです。最初は時間を短めに設定し、その後は数十秒ずつプラスして、加熱しすぎを防ぎましょう。面倒がらずに途中で位置をかえたり、かき混ぜたりといった気配りをすれば、失敗はずっと少なくなります。

(2014.04.18)

産経新聞掲載記事『比べる×調べる』

 

【関連情報】
商品研究レポート「電子レンジの調理時間を設定するコツ」(2014.05.28)
電子レンジは、ご飯の温めや野菜の下ごしらえなどで一日に何度もお世話になる便利な調理器具である。しかし、冷凍食品やお弁当の表示、ネットや雑誌の料理レシピに従って加熱しても、加熱不足だったり、逆に加熱しすぎだったりと、上手にできないことがよくある。どこに原因があるのだろうか。

食品料理研究室