(21)オイルスプレー
少量の油を均一に噴霧

油で揚げずに空揚げやフライを作る電気フライヤーやオーブンレンジが話題です。以前、ご紹介したように“揚げない”空揚げは好評価を得ました。ところが、えびフライなどのパン粉揚げは、「焦げ色はあるけれど、トーストのパンくずをまぶした味」と酷評される結果に…。味を改善するには、少量であっても油が不可欠だったのです。

油を食材にかけるときに活躍したのが、容器の中に油を入れて霧状に噴霧できる調理器具オイルスプレーでした。油は粘性があるため、水のように簡単に霧状にはなりません。そのため製品には、蓋を上下にポンピングして中に圧力をかける加圧タイプと、ノズル部位に工夫が施された非加圧タイプがあります。そこで、加圧タイプ4種類、非加圧タイプ1種を調べてみました。

オイルスプレー商品写真

まず、オリーブ油を使い、加圧タイプで連続3秒間噴霧したときの量、非加圧タイプは1プッシュの量を量ってみました(表)。加圧タイプは0.3g~1.9g。霧の細かさや広がり方に多少の差がありましたが、一点に集中して噴霧できました。非加圧タイプでは0.3gで、霧状に広く噴霧されました。


オイルスプレーの噴霧量と噴霧状態

次に、220℃のガスオーブンで10分加熱してハムカツを作ってみました。写真左は油をかけていないもの、右はオイルスプレーを使ってサラダ油を片面1.5㌘ずつ噴霧したものです。油なしのものは、縁は色づくものの全体的に白っぽく、食べてみるとパサパサとしていました。油をかけたものは、ほぼ均一に色づいてカリッと香ばしく焼き上がりました。また、油で揚げた本物のフライにありがちな、パン粉から油がしみ出すような油っぽさは全くありませんでした。


ハムカツの衣の状態

食材にスプーンなどを使って油をたらすと、かけすぎたり、ムラになったりしますが、オイルスプレーなら広範囲に薄く均一にかけることができます。また、油の使用量を少量に抑えられるので、ヘルシーに調理することができます。サラダにかけたり、パスタに絡めたり、フライパンに吹き付けたりと、幅広い使い方もできそうです。

ただし、油がごく細かな霧状に拡散するため、火の側で使うのは危険です。フライパンなどに使用する場合は、火にかける前か火を止めてから使ってください。


また、繰り返し使っていると油の出が悪くなる商品がありました。その場合は、本体に洗剤液を入れて何度も噴霧して噴出し部分を洗い、同様にしてていねいにすすいで乾かしましょう。

(2013.9.20)

産経新聞掲載記事『比べる×調べる』
食品料理研究室