(81)湯たんぽ

 秋の終わり。ふとんに入ると、シーツがヒヤッとして気になりますよね。もうすでに湯たんぽでふとんを温めている人もいるのでは。お湯を入れて使う合成樹脂、金属、陶器以外にもジェルが入った袋を電子レンジで加熱するタイプや電気で蓄熱するタイプなど、様々な湯たんぽを見かけます。そこで今回は湯たんぽの保温効果を比べてみました。

 実験は温湿度を一定に保つことができる部屋で行い、湯たんぽは6種類用意しました。お湯を入れて使う①・②・③・④には60℃のお湯を入れ、⑤は電子レンジで規定時間加熱(約45℃)、⑥はコンセントにつなぎ、蓄熱完了(約68℃)まで温めた後に使いました。湯たんぽはバスタオルで上下が二重になるよう包み、上中央部に温度計を設置、ポリエステル綿の布団に入れ、表面温度を8時間測定しました。

湯たんぽ

 お湯を使わない、手軽さが魅力の⑤と⑥ですが、⑤はスタート時の温度が低いため、持続も今ひとつ。一方、初期温度が最も高い⑥は、低温やけどの危険性が出てくるため、就寝時の使用には不安が。カバーでの温度調節や置く位置に注意が必要です。お湯を入れるタイプは④>③>①>②の順で8時間後の温度が高い結果に。ですが、④と②の温度差は2℃程なので、使用湯量を考慮すると、同じ布団に入れるのであれば、湯たんぽの材質による保温効果の差はあまり大きくないようです。

グラフ

 湯たんぽは身近な暖房器具として、昔から使用されてきましたが、就寝時に使用して低温やけどする事故も起こっています。低温やけどは体温より少し高い、心地よいと感じる温度で受傷するやけどです。温度が高くなると、受傷までの時間も短くなります。今回の実験では湯温を60℃に設定しましたが、沸かしたお湯をそのまま使用しているご家庭も多いかと思います。就寝時は気付かないうちに湯たんぽに接触していることが多く、重症化しやすいため、使用の際は十分気を付けましょう。

(2014.11.21)

産経新聞掲載記事『比べる×調べる』

 

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