(18) バスソルトの溶解性と効果

日本でもエステやスパなどで耳慣れるようになった「タラソテラピー」ですが、ヨーロッパでは海水や海藻、海泥などを利用した自然療法の一つとして、古くから行われていました。最近では、治療目的以外にも生活習慣病の予防、ストレス解消、デトックス、美容などの効果を期待して幅広く活用されています。

このタラソテラピーを自宅で手軽に行える入浴剤として発売されているのがバスソルトです。様々なタイプの入浴剤の中でも根強い人気があります。ミネラル豊富な塩(ソルト)そのものを取り出したものやハーブと組み合わせたものなど、バリエーションも豊富です。そこで、バスソルト15点の溶解性と温浴効果について調べてみました。


テストしたバスソルト

溶解性:モデル的に標準使用の約4倍濃度のバスソルトを回転子で撹拌し、38℃で完全に溶解するまでの時間を測りました。一般的な入浴剤(無機塩類タイプ)が素早く溶解するのに対して、バスソルトは1分30秒〜4分程度の時間がかかりました。中には結晶の大きさに関わらず、時間がかかるものもありましたが、結晶が大きくなるほど、時間がかかり、溶解性は悪くなる傾向がみられました。


テストしたバスソルトの38℃で完全に溶解するまでの時間


温浴効果:「さら湯」「一般的な入浴剤入り」「バスソルト入り」の3条件で、足浴時と足浴後の皮膚表面温度(50代女性、脚下腿部)を計測しました。バスソルト入りは、足浴時だけでなく足浴後もの皮膚表面温度がさら湯や一般的な入浴剤入りよりも低くなりました。これはバスソルトの発汗作用により発汗が促され、汗とともに熱が放出されたことによるものと考えられます。


テストしたバスソルトの温浴効果

今回の評価結果から、溶解スピードがゆっくりで、発汗作用が期待できるバスソルトは、リラックスして香りを楽しみたい時や発汗を促して体内に溜まった老廃物を排出たい時など、ゆっくりと入浴する半身浴に向いた入浴剤といえました。夏は手早くシャワーで済ませる人が多かったと思います。夏の疲れを取るのに、バスソルト入りの湯船にゆっくりとつかって、半身浴のタラソテラピーを楽しむのもいいでしょう。汗をたっぷりかくと、湯上がりもさっぱりするはずです。

(2013.8.30)

産経新聞掲載記事『比べる×調べる』

 

【関連情報】
商品研究レポート「バスソルトの溶解性と温浴効果」
 塩の塊を入浴剤として使うバスソルトについて、原産国、形状、成分や価格の調査を行い、バスソルトの温浴効果と溶解性を測定しました。

美容科学研究室