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ロッテ
チョコレート「乳酸菌ショコラ」

2021.01.18

最新記事「おいしく手軽に取れるサプリ」を訴求

 昨年から続くコロナ禍で生活者の行動様式は一変し、「巣ごもり消費」なる新しい言葉も生まれた。不要不急の外出を控えるため、自宅での生活を少しでも快適に過ごすための工夫や商品が人気となった。今回の「これは優れモノ」は、太古は薬としても使われていたカカオを原料とするチョコレートの新しいカタチを取材した。  

乳酸菌ショコラ

 「チョコレートは嗜好品というイメージに新風を吹き込みたかったのです」と話すのは、ロッテマーケティング部ブランド担当の中村準さん(36)。大学では小麦の遺伝子研究を行い、ロッテ入社後は歯の再石灰化を増強する機能を持つキシリトールガムの研究に従事してきた。
 同社ではチョコレート菓子に新たな付加価値を持たせるために、2015年に「スイーツデイズ乳酸菌ショコラ」をリリース。
 「当時乳酸菌市場は好調だったため、お菓子と乳酸菌の組み合わせで、大きなイノベーションを起こそうというのが開発の趣旨でした。」(中村さん)
 その年のヒット商品に選ばれるなど、嗜好品のチョコレートを健康も考えた商品というイメージに変えることができた。同社の成功により、健康にフォーカスしたチョコレート商品の市場が拡大した。
 チョコレートの原料となるカカオは、紀元前からメキシコや中南米で食物として栽培されていた。カカオの種子であるカカオ豆は40~55パーセントもの脂肪分が含まれるとされ、当時大変貴重なもので、マヤ文明などでは貨幣としても流通していた。  

 15~17世紀にわたり、スペインはアメリカ大陸を植民地化し、金銀の財宝と共にカカオをヨーロッパにもたらした。
 当時は、カカオ豆をすり潰し、砂糖などを混ぜた飲み物として富裕層を中心に普及した。独特の香りと味だったが、渋みや苦味があり、飲みにくいという欠点があった。
 ちなみに、今日の飲みやすいココアにしたのは、オランダ人のカスパルス・ファン・ハウテンで、19世紀にココアパウダーの製法を確立した。彼の名前は、ココアの代名詞となるバンホーテンとして世界中に知られている。飲み物だったチョコレートは、程なく固形化され、明治期の日本でも発売されるようになった。
 現代のチョコレートは、カカオ豆の選別、焙炒、磨砕、精錬など、およそ13もの工程を経て作られる。この製造過程では、熱を加えることになるため、乳酸菌を生きたままチョコレートと混ぜ合わせるのは高度な技術がいるという。
 「3年半の研究から生まれた弊社独自の製法で、他社にはまねできないものと自負しています」と中村さんは、「乳酸菌ショコラ」が高い技術力に裏打ちされた商品だと強調する。
 発売から約5年後の20年9月に同商品は”デザート&サプリメント”という冠名をつけてリニューアルした。単なるお菓子ではなく、おいしく手軽に取れるサプリというイメージを訴求したという。「購入者の間口が広がり、好評です」と中村さんはにこやかに語った。

interview ロッテ マーケティンク部ブランド担当
中村 準 氏

オリゴ糖を配合 後味すっきりした味わいに

新たなカテゴリーを作った商品だ

 2015年に発売した商品は、開発に3年を要した。健康ブームを背景に乳酸菌の効能が注目されていたため、取り組んだ。社内に乳酸菌に対する知見がなく、外部の企業にも協力を求めた。われわれの成功の後、他社でも乳酸菌を使ったチョコレートなどを発売したが、「乳酸菌ショコラ」のように生きたまま乳酸菌を腸に届けることができる商品は、ほとんどないのではないか。チョコレートは単なるお菓子ではないということを証明した商品ではと自負している。。

独自の製法だ

 乳酸菌は、熱を加えると死んでしまう。チョコレートの製造では熱を加えることは避けられない。また、体内に入っても胃酸で溶かされてしまうので、腸まで生きたまま届けるのは高い技術が必要だ。また、チョコレートの生産適正を考慮し、生きた乳酸菌を粉末状にして配合。他のチョコレート商品への混入を防ぐため、この商品専用の製造ラインを設けるなどしている。

今回のリニューアルのポイントは

 より多くの人の手に取ってもらえるよう、売価を引き下げた。”デザート&サプリメント”という冠をつけて、新たなカテゴリー商品ということをうたった。フレーバーも、若年層にうけるストロベリー味を加え、カカオ70パーセント、ミルクチョコの3種類とした。いつでもどこでも取れる乳酸菌ということを標榜している。食事の後のデザート感覚と食べられるのと、サプリメントみたいなお菓子の新カテゴリー名として、デザート&サプリメントという冠をつけた。

このほかに変更した点などは

 以前から生きた乳酸菌とカカオ由来の食物繊維を配合していたが、リニューアル後さらにビフィズス菌のえさになる「オリゴ糖」を配合。砂糖よりも甘さがすっきりしたオリゴ糖を配合したことで、リニューアル商品では後味のすっきりした味わいになっている。なめらかなチョコを味わうだけで、乳酸菌・オリゴ糖・食物繊維がとれる、新提案としてパッケージに記載している。パッケージ自体のデザインも、チョコを整列させることでサプリメント感を出し、、ミニ板チョコそのものをたくせん見せることでおいしさを表現している。

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フジサンケイ ビジネスアイ掲載記事・これは優れモノ