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アサヒグループ食品
清涼菓子「ミンティア」

2019.01.21

最新記事大人向けの新たな嗜好品市場育てる

 清潔志向が広がっている。働き盛りの男性も口臭などにも敏感になり、さまざまな消臭商品が発売されている。今回の「これは優れモノ」は、仕事の合間のリフレッシュや人と会う前のエチケットに役立つタブレット菓子(錠剤タイプのミント風味菓子)を取材した。

ミンティア

シェア45%トップブランド

 「開発者もこれほど大化けする商品になるとは思わなかったでしょうね」と話すのはアサヒグループ食品・食品マーケティング部の大津幸義さん(44)。11年前、機械メーカーの営業担当から、顧客の声を新たな製品開発に生かせる現在の職場に移ってきた。根っからのマーケッターだ。
   同社は2015年に食品メーカー3社が合併して設立された。ビール酵母を使った胃腸・栄養補給薬「エビオス錠」などを製造販売していたアサヒフードアンドヘルスケアと、国産初のベビーパウダー「シッカロール」や育児用ミルクを発売した和光堂、日本で最初にカラメルの粉末化に成功し、フリーズドライの味噌汁で定評のあった天野実業が合併。菓子からベビーフードまで提供する総合食品メーカーへと変身を遂げた。
   現在、同社の食品菓子事業の牽引役となっているのが、タブレット菓子の「ミンティア」だ。タブレット菓子市場(コンビニエンスストア、スーパーマーケット、ドラッグストア)で54%シェアを持つトップブランドでもある。
 粒状のミントタブレットは1994年にヨーロッパから「FRISK」が上陸したことで、普及し始めたといわれている。
   子供向け駄菓子のラムネに代表されるように、錠剤タイプの菓子は日本にもあったが、粒状でミントの刺激のタブレットはビジネスマンを中心に人気が広がった。
   「ミンティアの開発者はこの動きを見て、少子高齢化を迎える日本では、大人向け嗜好品であるミントタブレットが一層伸びると考えたそうです」(大津さん)。そして、FRISK発売から2年後の96年に清涼菓子「ミンティア」は発売された。
   当時50粒の内容量で200円だったFRISKに対し、同量で100円という価格設定で市場の拡大を目指した。この値付けについては、社内で反対意見が多かったという。    

7年で142%の成長

 「当時、ミントタブレットは200円前後で流通していたため、同じ品質なのだから半値にする必要はないという声が流通からも上がったそうです」と大津さん。発売後、5~6年は売り上げが伸び悩んだ時期もあったが、品質の向上などにより、発売から10年目の2005年に同分野の商品群の販売個数で1位、2007年には売上金額が約36億円で、トップとなった。
 大津さんは「ミンティアの成功もさることながら、会社として新たな市場を育ててきたことに喜びを感じます」と話す。タブレット菓子市場が、2012年の229億円から2018年の325億円と、7年で142%の成長を遂げたことに目を細める。
   そして「昨年から俳優のムロツヨシさんらを起用した新CMが好評で、2018年は215億円の売り上げ目標を達成しました」と、商品への確かな自信を語った。

interviewアサヒグループ食品
食品マーケティング部 大津幸義氏

訪日客の認知度を高め、海外展開も実現へ

市場では独り勝ちだ

 職場で人と接する際のエチケットを意識する人が増えており、追い風になっている。働き方改革で、限られた時間内に仕事をこなすために、仕事の合間の短いリフレッシュメントでの需要も多い。メインのユーザーは30~50代の男性。ミンティアの立ち上げで中心的な役割を果たしたメンバーは現在、当社の役員を務めている。まさか、200億円を超える大きなブランドに成長するとは想像していなかったと思う(笑)

競合品と考える商品は

 ガムやキャンディーなどの同種の菓子類のほか、飲料とか洗口液といった全く違うカテゴリーの商品動向に気を配っている。市場のデータでも、ガム・キャンディー類の需要が、清涼飲料やタブレット菓子に流れている。特にガムは、噛んだ後のゴミ捨てが敬遠され、落ち込みが激しい。ただ、タブレット菓子も万全ではなく、炭酸水やお茶、機能性チョコなどの異なるカテゴリーの新商品群に取って代わられる可能性もある。

メインの販売経路は

 コンビニエンスストアでの販売が全体の6割を占め、食品を扱うドラッグストアでも売り上げが伸ばしている。女性ユーザーを増やそうと商品群の充実に努め、2014年から発売した大粒タイプのミンティアは若い女性にも受けている。満員電車の中や車の運転中に、レギュラータイプより一粒で長く楽しめることなどが人気だ。

現在のラインアップは

 レギュラータイプ12種類、大粒タイプ5種類に加え、昨年10月からは、のど飴タイプの2種類を販売している。のどスッキリタイプで、若手や女性層を囲い込んでいきたい。

海外市場への展開は

 現在は国内市場でのさらなる拡大を図っている。訪日外国人も増えており、ミンティアの認知度を高め、そう遠くないうちに海外展開も実現できればいい。

フジサンケイ ビジネスアイ掲載記事・これは優れモノ