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アロエガーデン
スキンケアシリーズ」

2018.04.28

最新記事乾燥と暑さの中で育つパワーを生かす

 4月も半ばをすぎて、初夏を思わせるような日も多くなった。日差しの強さとともに増えてくるのが紫外線量。今回の「これは優れモノ」は、紫外線から肌を守るのに効果があるとされるアロエに特化したスキンケアブランドを取材した。
 そのブランドは製薬大手、小林製薬グループのアロエガーデン(本社・大阪市)が展開する、同名の「アロエガーデン」。同社社長の冨永剛さん(47)は、「厳しい乾燥と暑さの中で育つアロエのパワーを生かせないかというのが発端です」と話す。

アロエガーデン

クレオパトラも愛用

 アロエは古代から傷の治療薬などとして用いられてきた。紀元前4世紀のギリシャの医師ヒポクラテスが日常的に利用していたほか、紀元前1世紀に古代エジプトを治めていたクレオパトラは、アロエのゲルを肌に塗って活用していたという記録が残っている。
 傷口からの出血、あざ、乾燥による痒疹(ようしん)、胃腸の不調や、軽いやけどなどに効果があると世界中で伝承されており、2014年の英マーケットリサーチ会社の調べでは、世界で6500種類以上の製品にアロエが利用されているというデータもあるほどだ。
 アロエの一種で葉が大きく肉厚なのが特徴の「アロエベラ」は、厳しい暑さと乾燥にさらされるアフリカやアラビア半島などが原産地と言われている。近年スーパーフードとしても注目を集めており、世界中で食品や化粧品に広く利用されている。冨永さんによると「ネット通販大手の米アマゾンが買収した米高級自然食品スーパーのホールフーズが販売しているアロエベラのジュースは、定番の人気製品」だという。
 一方で、アロエの効能を科学的な見地から立証する研究は世界的にも少ない。例えば、やけどや切り傷が早く治ったのは、アロエのおかげなのか、別の要素が重なったからなのかは解明しきれていなかった。

細胞レベルで守る

 そこで同社は13年、近畿大学薬学総合研究所と共同で研究をスタート。アロエには200種類以上の品種がある中で、とりわけ熱帯・砂漠地方で育つ“パワフル”なアロエベラに焦点を当てた。
 その研究成果として、アロエベラの液汁が、紫外線を浴びると細胞死を引き起こす活性型タンパク質「カスパ―ゼ」の発現を抑制することを解明。これにより、皮膚を細胞レベルで紫外線から守る効果が分かったという。
 さらに、保湿成分「加水分解ヒアルロン酸」をアロエベラ液汁とともに用いることで、皮膚の角質層の奥深くまで浸透させることも明らかになった。
 こうした製薬会社グループならではの知見とサイエンスを生かしたアロエガーデンは、アロエベラを栽培する数少ない国内農家と契約し、フレッシュな状態のアロエベラ液汁を抽出することに成功した。この液汁を高濃度(81~90%)配合した化粧水や美容液など、12アイテムを提供している。
 商品は既存の流通ラインではなく、直営店「アロエガーデン」とネット販売が中心。「専門の販売員がアロエの持つ力を顧客に直接説明することで、ブランドの浸透を図っています」と、冨永さんは自社製品のクオリティーへのこだわりを強調した。

interviewアロエガーデン
代表取締役社長 冨永 剛 氏

アロエベラの液汁 新鮮なまま配合

アロエにこだわったブランドを立ち上げた理由は

 日本でアロエは古くから「医者いらず」と呼ばれて家庭で愛用されてきた。近年では、化粧品や飲料、食品などさまざまな製品にも使われている。そこで、調べるうちにアロエの持つ力に着目した。一方で、アロエを科学的に分析した資料が少なく、弊社としては、その効能を研究したうえで、製品化を図った。自然由来のものを薬学の力で引き出せば、新たなマーケットを作り出せると考えている。

アロエにはどのような成分が含まれている

 鉄分などのミネラル類、ビタミンB2、B6、ビタミンC、ビタミンEといったビタミン類、アミノ酸、脂肪酸など、200種もの有用成分が含まれている。このように、栄養バランスに優れ、栄養価も高いアロエは、食の分野でも世界中でスーパーフードとしてブームとなっている。さまざまな健康・美容効果が期待できる植物だと考えている。

アロエにも多様な種類がある

 アロエは世界で200品種以上あるといわれている。日本でも「キダチアロエ」という種が自生している。有用成分が豊富で、世界中で食品や化粧品に利用されているのが、熱帯・砂漠地方に自生する「アロエベラ」という品種だ。過酷な環境で生育することから、有用成分を特に多く持つに至ったと考えられる。国内では、沖縄県以外では露地栽培が不可能といわれている。静岡県でアロエベラをハウス栽培している農家と契約できたため、新鮮な液汁のままで美容液などに配合することが可能になった。

販売ルートを絞る理由は

 自然派化粧品としてこだわりを持っている。こうした商品は、顧客は納得のいく説明を受けたうえで購入することが多い。現在、東京都立川市の「ららぽーと立川立飛」と埼玉県さいたま市にある「ルミネ大宮」に専門店をオープンしている。専門スタッフがアロエの持つパワーや科学的に証明されている事実に基づき顧客に商品説明を行い、販売している。また、顧客がじっくり検討して購入できる利便性があるインターネット販売にも注力している。

フジサンケイ ビジネスアイ掲載記事・これは優れモノ