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ロッテ
噛んで味わう食べるミント「イート・ミント」

2018.01.13

最新記事未知の食感・爽快感でリフレッシュ

 年末年始は、帰省やレジャーで家族そろって車での移動という人も多かったのではないか。便利な反面、長距離ドライブは渋滞などに悩まされることも多い。今回の「これは優れモノ」は、リフレッシュや気分転換にも役立つ、新しいタイプの”食べるミント”を取材した。
 「政府の働き方改革が、新カテゴリーの商品開発を後押ししました」とにこやかに話すのは、ロッテ マーケティング統括部チューイング企画室の今井哲也さん(35)。今井さんは、営業職を経て、ここ5年はマーケターとしてキャンディーなどの企画に従事している。 

イート・ミント

ガム以外に多様化

 ロッテは、米軍の携帯食糧だったチューイングガムを戦後の日本に広めた立役者。その甘味と口を爽やかにする効能で、子供だけではなく大人にも大人気の”お口の恋人”となった。現在も国内のガム市場で、6割のシェアを誇っている。
 咀嚼を増やすのにガムは最適で、気分転換や眠気覚ましにも多く利用されている。
 だが近年、消費者のライフスタイルや嗜好の変化でガム市場も縮小傾向にある。「オフィスでは、仕事の合間にガムをかむ代わりにペットボトルのお茶や炭酸水などを飲む人も多くなっています」と今井さんは、気分転換の手段が同じカテゴリーのお菓子だけではなくなったと説明する。
 ガムの売上が減少傾向にある中で、ここ数年目立っているのが、ミントタブレットやハーブのキャンディー、グミタイプのキャンディーだ。 「食べることで、スッキリ感を持ちたいという一方で、食感へのこだわりを持つお客様も多いです」(今井さん)
 ガムのようにかむ食感を愉しむために、グミタイプのキャンディーを選ぶ客も多い。ガムと違って、食べられるので、かんだ後に捨てる手間もない。また、小粒タイプのタブレットに関しては、最近では大粒タイプのものにシフトしているという。「小粒タイプでは、一回に口に入れる量が分かりづらく、しっかり食べたいという声があったからではないでしょうか」と今井さん。
 同社では、そうした変化に対応して、これまで別々だったガムとキャンディーの企画やマーケティング部隊を統合。それまでのさまざまな商品開発で得た知見を生かし、まったく新しい商品市場を作ることを目指した。

「職場に必須」期待

 「ガムでもないし、キャンディーでもない新しいミント菓子を目指しました」と今井さんは、既存のミントタブレットやガムは競合ではないことを強調した。約2年かけて完成したのが、チューイング・キャンディー「EATMINT (イート・ミント) 」で、2017年11月から先行発売した。
 粒ガムのような形状で、かむと甘いミントの爽快感が得られる。「口の中だけではなく、体の奥でミントが味わえます」と今井さんは、働き方改革で、効率性が求められる職場環境に必須の商品になるとの自信を示した。

interviewマーケティング統括部チューイング企画室 今井哲也 氏

体の奥まで「シャキッ」数年かけた新ブランド

新市場を作るということだが

 弊社には、ガムをはじめとして新たな商品市場を開拓してきた歴史がある。最近では、乳酸菌入りのチョコレート「乳酸菌ショコラ」など、健康と結びついた菓子という新たなカテゴリーを作った。EATMINT(イート・ミント)では、新たな味や感触、驚きを届けたいと考えている。

製品開発には時間をかけた

 全く新しいカテゴリーの新ブランドを立ち上げるのは、弊社は無論のこと、業界でもそう多くはない。一概には言えないが、既存ブランドのリニューアルなどでは、1年程度が一般的だ。今回のEATMINTでは企画から開発まで数年ほどの時間をかけた。

開発で困難だった点は

 ミントの味の調整には苦労した。強すぎても、弱すぎてもダメで、清涼感と甘さのバランスをとるため試行錯誤を繰り返した。また、最初にかんだ食感にもこだわった。硬くもなく、柔らかくもないという、ガムの良さを生かした。かみ終わると、口の中でとけて喉から胸にかけて、ミントの清涼感が拡がり、体の奥で味わう感覚を持ってもらえると思う。

主なターゲット層は

30代の男女のビジネスパーソンを想定している。大事なプレゼンの前とか、シャキッとした気持ちで会議に臨みたい時などに食べてもらうイメージだ。清涼感だけではなく、食べるミントとして小腹がすいたときなどにも味わってもらいたい。一粒で、十分に体の奥までミントが味わえる。仕事の効率を上げるためのリフレッシュメント商品として、パッケージにもこだわり、見た目にはお菓子に見えないようにした。

市場の反応は

全国の駅売店コンビニエンスストアなどで先行販売しているが、売り上げ上位グループにある。強い手ごたえを感じている。4月からは全国の量販店・スーパーなどでも販売していくので、ブランド認知度向上に向けたマーケティングを展開していく。

フジサンケイ ビジネスアイ掲載記事・これは優れモノ