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永谷園
健康食品「くらしの和漢」シリーズ

2017.09.23

最新記事こだわり配合で「日々の疲れ」に癒やし

 季節の変わり目では、疲れが抜けなかったり、眠れなかったりなどの体調不良を訴える人も多い。今回の「これは優れモノ」は、和漢素材を使った新しいタイプの健康食品を取材した。

「くらしの和漢」シリーズ

老若男女を対象に開発

 「人生100年時代を迎えつつあり、健康長寿が求められています。毎日の食事で健康にというのが開発のコンセプトです」と話すのは、永谷園健康食品営業部の志茂敦史さん(40)。志茂さんは、入社以来、商品展開に深く関わった煮込みラーメン等の商品開発部門や海外事業などに携わり、新たなマーケットを開拓してきた。
 同社では2016年から健康食品部門を立ち上げ、同分野への本格的な参入を開始し、新シリーズとして「くらしの和漢」シリーズを先月末から全国販売を始めた。
 東洋医学には、未病という概念がある。病気でもないが、健康でもない状態を指す言葉だ。検査では異常はないが、だるかったり、疲れやすかったりなど、なんとなく調子が悪い状態をいう。
 江戸時代の本草学者・貝原益軒によれば、未病は病気に進行しつつある状態で早めの手当てが必要だという。
 「食べることで健康を保つ、医食同源の考えが、本シリーズのコンセプトです」と志茂さんは、和漢素材を活用した経緯を話す。
 和漢というと漢方薬をイメージするが、しょうが、ネギ、にんにくなども和漢素材だ。しょうがは、体を暖めるのに最適と広く知られており、同社では、10年前からこの素材を活かしたカップスープ「冷え知らず」さんシリーズを発売している。
 「多くの女性に支持されて、弊社が本格的に健康食品事業に参入するきっかけとなった商品です」(志茂さん)
 商品開発にあたっては、漢方の相談専門店である薬日本堂に監修を依頼。同店からは、幅広い年齢層で「日々の疲れ」に悩んでいるという情報がもたらされた。
 そこで、“老若男女が食す健康”として、和漢素材を活かしたレトルトのおかゆやスープなど6商品をラインナップ。おかゆは、「鶏粥」と「豆乳粥」の2品。ハトムギや高麗人参などが配合された鶏粥は、鶏のダシの旨みとしょうがなどの風味が疲れた体に染み渡る味という。

塩味控え科学調味料不使用

 豆乳粥には、1日に必要な食物繊維4.0gが配合されているほか、胃腸の調子を整えるとされる陳皮なども入っている。
 どちらも1人前で、電子レンジで温めて手軽にとれるタイプだ。
 粉末タイプのスープは3タイプをそろえた。香味野菜と丸鶏のスープは八角などの和漢素材にコラーゲンを加え、歩くことが多い人にお勧めという。
 この他にもお酒好きの人向けに、ウコンなどの和漢素材とシジミに多く含まれるオルニチンを配合したシジミのみそ汁も用意した。
 「どの商品も、塩味控えめで化学調味料不使用ですので、ご自身の生活パターンや体調に応じて、いつでもおいしく安心して、食べていただけます」と志茂さんは、商品の仕上がりに胸を張った。

interview永谷園 健康食品営業部 志茂敦史 氏

食品とサプリの中間狙った新カテゴリー

商品開発のいきさつは

 しょうがを活かした「冷え知らず」さんによって新たなマーケットを開拓したことが理由の一つだ。医者にかかったり、薬を飲んだりするほどではないが、健康上の悩みや不安を抱えている人が多いことが分かった。加工食品メーカーとして、こうしたニーズに応える商品開発を目指した。

開発には時間をかけた

 着想から1年ほどかけた。通常の場合は、半年から8カ月程度なので長くかかったほうだ。薬膳料理を意識していろいろ食べ歩き、試作を繰り返した。和漢素材の風味を生かすのに苦労した。レトルトにすると味や香りが変わったりする。また、少量生産の試作段階では思い通りの風味になっても、大量生産すると微妙に変わるので、材料の配合には神経を使った。

永谷園では新しいカテゴリーの商品だ

 「冷え知らず」さんや煮込みラーメンなどで新たなマーケットを開拓してきた経験がある。現在、消費者の健康ニーズは高まっている。弊社では、毎日の食事でそのニーズに応えていきたいと考えている。今回の「くらしの和漢」も、加工食品とサプリメントの中間を狙った商品だ。8月末から全国で発売しているが、スーパーやドラッグストアなどからも引き合いが多い。専用のコーナーを設けて、新たなカテゴリー商品として市場での認知度を上げていきたい。

消費者のニーズも多様化している

世帯構成の変化で加工食品の対象が変わりつつある。個食化が進んで、多少高くても小人数分に小分けされているタイプが求められている。一方で、調理が面倒なので加工食品ですら敬遠する向きもある。コンビニのお弁当やデパート・スーパーで売られている惣菜なども強力なライバルだ。われわれは、安全・安心で手早くおいしいく食べれて、さらに健康にもプラスに働くという付加価値のある加工食品づくりを目指していく。

フジサンケイ ビジネスアイ掲載記事・これは優れモノ