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フランスベッド
羽毛ふとんブランド「JOORYU(ジョウリュウ)」

2016.10.22

最新記事高品質ダウン こだわりの国内一貫生産

 10月も半ばを過ぎて朝晩はひんやりする季節となった。ふんわりと温かいベッドから抜け出すのに毎朝苦労する人も多いのではないか。今回の「これは優れモノ」は、10月に発売されたばかりの高品質のダウンを使用した羽毛布団を取材した。

JOORYU

 「これまで販売した羽毛布団の羽毛は、10年間にわたりサンプルとして保管しています」と話すのは、フランスベッド寝装企画課の渡部真治さん(58)。
 同社では1971年から高級羽毛布団の生産・販売を開始、当時から10年間保証をうたっていた。サンプルは、そのためのものだという。
 羽毛布団は、長らく高級品として百貨店などで販売されてきた。近年は廉価な中国産などの羽毛を使用した商品が流通、テレビショッピングなどでも気軽に買えるようになった。
 「10数万円の羽毛布団も、2万円弱で買えるものも、外見ではその違いは分かりません」と渡部さん。
 フランスベッドでは、高品質ダウンの産地であるハンガリーやポーランドなどの産地から原毛を輸入し、静岡県掛川の工場で、羽毛の洗浄・選別から縫製まで一貫生産をしている。
 「ダウンは水鳥の胸に生えているもので陸鳥(ニワトリ)にはありません。タンポポの綿毛のようにふわふわしていて、空気をたくさん含むことで暖気を逃がさないのです」
 渡部さんによると、良質なダウンは水鳥一羽から15~20gしか取れないという。廉価なダウンは、成長していない水鳥からとったもので、芯が太くなく、より多くの空気を含むための球形も小さい。良質な羽毛は50年ぐらいは使用できるという。
 羽毛も動物の毛なので、匂いや菌の繁殖を防ぐための洗浄・殺菌作業が欠かせない。
 掛川の工場付近には、自然ろ過された天然の小笠山地下水系が存在する。この水は羽毛の精製に適した軟水で、洗浄効果が高くなる50-60℃に温めて使用される。洗浄を2回、すすぎを6回すると使われる水の量は32トンになるという。
 「長く安心して使っていただくために、不純物を取り除く作業を繰り返すなど、手間暇かけて製品化しています」(渡部さん)。洗浄用の洗剤も、メーカーと共同開発し、品質の向上を目指したという。
 縫製にもこだわり、手作業で行う部分もある。羽毛布団では、中の羽毛が偏らないようにキルティング加工して、細かな仕切りを設けている。長く使っていると、仕切りの縫い合わせの隙間から羽毛が漏れ出して、偏りが出ることがある。機械縫いでは、この隙間を少なくできないので、手作業で行っているという。
 「価格競争では勝てませんが、品質競争では、どこにも引けを取りません」と渡部さんは、品質への自信を語った。

interviewフランスベッド 寝装企画課 渡部 真治 氏

良いものを長く 10年保証が自信の証し

羽毛(ダウン)にも種類がある

 水鳥の胸元に生えている綿毛がダウンと呼ばれるものだ。弊社では、ポーランド、ハンガリー、カナダなどの寒冷地域の国で育った良質な水鳥の羽毛を使っている。グース(ガチョウ)とダック(アヒル)の羽毛の二種類だ。水鳥からはダウンの他にフェザーと呼ばれる羽根もとれる。ダウンの配合比率の高さが高品質の目安と言われている。10月から発売した「羽毛ふとん」は、ハンガリー産のホワイトグースダウンを95%使用している。

主な販売方法などは

 ベッドを販売する際などに、販売員が品質の確かさや羽毛についての細かな説明をして購入いただいている。良いものを長く使いたいと考える消費者には受けている。10年保証をうたっているのも、品質に自信があるから。羽毛自体は50年ぐらい持つものだ。使い捨てではなく、有償で打ち直しサービスも提供しているので、長い目で見れば価格は決して高くはないと思う。

羽毛布団のメンテナンス方法は

長時間の日干しは避けてほしい。紫外線によって、外側の布地が傷むからだ。羽毛自体は長く使えるが、外側の布地は汚れたり切れたりもする。弊社の販売した「羽毛ふとん」はリフレッシュ・サービスも行っているので、相談してほしい。

羽毛布団では産地偽装もあった

 ヨーロッパ産の羽毛と称して中国産の羽毛を混ぜたり、質の良くない羽毛を入れたりして、低価格で販売している業者もいるようだ。われわれは、東欧などの産地業者と直接契約し、良質な羽毛の供給を受けている。
 コスト高になるが、国内生産にこだわる理由のひとつは、他産地の羽毛や不純物などが製造過程で入らないようにするためだ。洗浄した羽毛は、ダウンやフェザーさらには不純物を取り分ける必要がある。この作業では、古くから静電気が発生しないように木製の装置を使っている。伝統の技術を使うことで、品質の維持向上にとり取りくんでいる。

フジサンケイ ビジネスアイ掲載記事・これは優れモノ



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