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花王
ヘアケア製品「エッセンシャル」

2016.8.20

最新記事髪の防御壁 初の機能再生技術

 8月に入り、猛暑が続いている。涼を求めてプールに行くなど、水に接することも多いのではないか。そんな真夏は髪にとって大敵の季節でもある。髪は水にぬれたり、紫外線を浴びたりすると大きなダメージを受ける心配があるからだ。今回の「これは優れモノ」は、髪のダメージを補修するシャンプー/コンディショナー/トリートメントを取材した。

エッセンシャル

 「私どもは業界で初めて髪のキューティクルの重要性に着目した商品をご提案しました」と話すのは花王ヘアケア事業グループの安江晋太郎さん(43)。キューティクル・ケアをうたった「エッセンシャル」を発売したのは1976年。40年以上にわたり愛され続けているロングセラー・ブランドだ。
 安江さんによると、最近の女性の髪型は、ナチュラルヘアがトレンドで、作り込まない自然なスタイルが好まれているという。そんな女性の悩みは、洗髪後の髪をドライヤーで乾かしたりすると、髪がパサついて、毛先がそろわないというもの。「髪のパサつきの原因は、水分量が少ないせいといわれてきましたが、キューティクルが傷んでいるせいでもあるのです」と安江さんは説明する。
 キューティクルとは、髪の毛の表面を守っている防御壁のようなもので、たんぱく質とその表面を薄く覆うMEAと呼ばれる脂質から構成されている=イメージ図。
 「キューティクルは複数枚がうろこ状に重なっており、日常の洗髪やブラッシングによる摩擦で徐々に傷み、ひどい場合にははがれてしまうのです」。
 キューティクル表面の脂質層が水をはじき、摩擦を低減させる機能がある。これが失われてしまうと、この層の下にあるたんぱく質に傷みがおよび、摩擦にさらされるので、さらにダメージが深まってしまうのだ。
 花王では2000年に、キューティクルに特有の毛髪表面脂質MEAが髪の健康に不可欠であることを突き止め、毛染めなどによって失われたMEAを吸着させる技術を開発、商品化に成功した。
 長年の研究で、髪の毛のダメージが進むと、MEAの下層にあるたんぱく質層が崩壊することも明らかになった。傷んだたんぱく質層を補修する成分は、上層の脂質とも親和性があるものでなければならない。
 そこで、たんぱく質と脂質の双方に親和性のある新機能成分FA-ICを開発、世界で初めてたんぱく質層と脂質層の2層の機能を再生する技術を盛り込んだヘアケア商品を世に出した。
 6日に発売した「エッセンシャル」シリーズの「キューティクルケアシャンプー」と「キューティクルケアコンディショナー」は、毛髪表面脂質MEAの機能を再生する。新成分FA-ICを配合した「キューティクルエッセンス」は傷んだたんぱく質層の補強・補修を行うという。 「誰でも1回の使用で毛先までそろう髪を実感頂けると思います」と安江さんは自信に満ちた口調で語った。

interview花王 ヘアケア事業グループ 安江 晋太郎 氏

他社にない商品 独自研究進める

発売後の手応えは

 エッセンシャルでは長年にわたって髪を守るということに注力してきたが、今回はキューティクルの機能再生を実現したヘアケア商品だ。発売後間もないので、細かなデータはそろっていないが、商品開発の段階から毛先までそろう髪を実感できたモニターが多かった。この点を訴求していきたい。

主な販売対象は

 広告などは、20代後半から30代を意識した展開になるが、エッセンシャルはこれまでも、幅広い年齢層に受け入れられてきた。今回の商品も年齢を問わず、髪のダメージに悩む女性に使ってもらいたい。特に、新成分FA-ICを配合した「キューティクルエッセンス」は一日中、髪のまとまりを感じられる“優れモノ”でぜひ実感してほしい。

商品の使用方法は

 まずシャンプーし、すすいだ後に「キューティクルエッセンス」を髪に直接塗る。ジェル状ですぐなじむので、放置時間は不要。そのまますすがずにコンディショナーを重ねるという使い方がベストだ。翌日の夕方でも、毛先までそろう。なお、「キューティクルエッセンス」は2〜3日に1回の使用で十分。

開発には時間がかかった

 技術開発には7年ほどかかった。弊社は、業界で初めてキューティクルに着目し、製品化した唯一のメーカーだ。他社にはない商品なので、女性の髪の悩みを幅広く収集・分析し、独自の研究を行ってきた。

海外での販売計画は

 人の髪質や習慣は人種や地域によっても変化し、ニーズも違ってくる。現在、エッセンシャルは台湾、香港、シンガポール、タイで販売している。今回の新商品については、日本国内での売れ行きをみて検討していきたい。

フジサンケイ ビジネスアイ掲載記事・これは優れモノ



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