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味の素
機能性表示食品「グリナ」

2016.3.26

最新記事偶然から誕生した睡眠支援サプリ

 来週末からゴールデンウイークがスタートする。連休中は、いろいろなスポーツイベントに参加したり、近所の公園で汗を流したりする人も多いのではないか。今回の「これは優れモノ」は、皮脂汚れを徹底的に落とす衣料用洗剤を取材した。

体内リズムに働きかけ

 「グリナは、まったくの偶然から誕生した商品なんです」と味の素アミノサイエンス事業本部専任課長の斉藤典子さん(44)。
 2002年、味の素は健康基盤研究所を設立、アミノ酸技術を応用した健康食品の本格的な研究・商品開発をスタートさせた。その一つとして、アミノ酸を主成分としたサプリメントの商品化に取り組んだ。社員ボランティアに2種類のアミノ酸を定期的に摂取してもらい、その効用を確認する実験も行った。
 「グリナの主成分であるアミノ酸グリシンもこの実験で使われましたが、特別な健康機能を持つ成分と考えられていませんでした。」(斉藤さん)。ところが、ある社員ボランティアが就寝前に、このグリシンを実験の規定量より大目に飲んだところ、いびきもかかず、深く眠れることを体験。研究職だったこの社員は、自主研究でグリシンをとりあげ、その効用を実証し、会社も本格的な研究に乗り出した。
 この思わぬ効用の発見から3年後、2005年に睡眠のためのサプリメント「グリナ」として販売を開始した。
グリシンは、コラーゲンに多く含まれているもので、甘味があり、広く食品添加物として使用されてきた。
「睡眠に入る前、深部体温(体の奥の体温)は低くなり、反対に表面体温は上がります。赤ちゃんが眠る前に手足がぽかぽかと温かくなる状態です。グリシンはこの体内リズムに働きかけるのです」(斉藤さん)。

働き盛りなど100万人愛用

 人の睡眠には、浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)が90分程度の周期で訪れるといわれている。ノンレム睡眠には1〜4のステージ数があり、数が増えるほど深い眠りとなる。
 一般的に加齢やストレスによって、眠りが浅くなる傾向がある。グリシンは、寝床についてから早いタイミングで深い眠りに誘うことで、夜中にぐっすりとした眠りと、朝のすっきりとした目覚めをサポートするという。
 味の素が1200人の男女を対象に行ったアンケート調査(15年)よると、69%にあたる828人が睡眠に関して不満があると回答した。「発売から10年で、高齢者や40-50代の働き盛りを中心に累計で100万人の方にご愛用いただいております」(斉藤さん)
 NHKが2月に公表した国民生活時間調査によると、国民全体の平日の平均睡眠時間は7時間15分。睡眠時間の減少傾向には歯止めがかかったが、今度は睡眠の質が問われるようになったのかもしれない。

interview 味の素 アミノサイエンス事業本部専任課長・斉藤典子さん

質の向上訴え新規顧客の獲得効率2倍に

機能性表示食品として認められた

2015年から睡眠の質の向上などの機能を表示することができ、より明確に消費者に訴えることができるようになり、新規顧客の獲得効率が約2倍にアップした。機能性表示食品で、睡眠のためのサプリメントとしては日本初で、特許も取得している。

具体的にはどんな機能がある

速やかに深い睡眠をもたらす。これによって、起床時には爽快感を得られ、日中の疲労感や眠気なども軽減できる。これらの効能は、臨床試験で実証され(写真③参照)、学会でも評価されている。また、あくまでも食品なので体に優しく、安心して継続的に摂取できる。

睡眠薬や睡眠改善薬との違いは

大きな違いは、「グリナ」は食品であるということ。「グリナ」は、睡眠のリズムを助け、自然の眠りに導くというものだ。したがって、日中の活動期に飲んでも眠くならない。就寝前に飲むことを推奨している。

海外でも同様のサプリはあるのか

米国などでは、日本で医薬品扱いとなっているメラトニンの入ったものがサプリメントとしてスーパ-やドラッグストアなどで販売されているようだ。「グリナ」と同じ組成である当社の「Glysom」というサプリメントも、医薬品ではないが、クリニックなどで患者の状態に応じて販売している。アジア各国のマーケットからも引き合いがあるが、当面は国内での販売強化に努めていく。

フジサンケイ ビジネスアイ掲載記事・これは優れモノ
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