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ペルノ・リカール
シングルモルトウイスキー「ザ・グレンリベット」

2018.11.10

最新記事軽やかで華やかな甘みが特徴

 国内でのハイボールブームや世界的な需要の伸びを背景に、厳守不足による人気ウイスキーの販売中止が話題になっている。そうした中で、今回の「これは優れモノ」は、シングルモルトウィスキーの元祖と言われているウィスキーを取材した。
 「ここ10年ほど、グレンリベットの認知度が日本でも高まっています」と話すのは、ペルノ・リカール・ジャパンの樫村悠(ゆう)生(き)さん(34)。
 同社はフランスに本社を置き、「ザ・グレンリベット」「シーバスリーガル」といったウイスキーや、オーストラリアのワインブランド「ジェイコブス・クリーク」などを傘下に持つペルノ・グループの日本法人だ。

ザ・グレンリベット

有名ブランド蒸留所が集中

 ウイスキーは、原料の大麦と水を発酵・蒸留させて原酒を作り、樽に寝かせて熟成させる。長いものでは50年もの間寝かせるものもあり、”時間が造る酒”とも例えられ、需要が伸びたからと、すぐに出荷できる商品ではない。
 川岸さんは、販売現場での定点観測を通じて、家庭でのケチャップの使用頻度や使用量が減っていると感じていた。実際、総務省統計局のデータでも、2000年に1世帯当たり634円だったケチャップの年間支出金額は、その後2015年まで570~590円台と横ばいの状態が続いていた。
 ひと口にウイスキーと言っても、原料や産地によって種類が分けられる。大麦麦芽だけを使い、一カ所の蒸留所で作られたものがシングルモルトウイスキー。これに対し、大麦以外の小麦やトウモロコシなどを原料としたグレーンウイスキーと、さまざまな蒸留所で造られたモルトウイスキーをかけ合わせたブレンデッドウイスキーがある。
 世界のウイスキーの5大産地は、スコットランド、アイルランド、アメリカ、カナダ、日本で、日本のウイスキーは、スコットランドのスコッチウイスキーを手本にしたという。
 樫村さんは「スコットランド産は、さらに6つほどの産地に区分けされていて、風味にそれぞれ特徴があります」と説明する。
 6つの産地のうち、「ザ・グレンリベット」を生んだのは、スコットランド北東部、ハイランド地方のスペイ川周辺に位置するスペイサイドという地域。この地域で造られるウイスキーは、フルーティーでフローラル、軽やかで華やかな甘みが特徴で、有名ブランドの蒸留所が集中している。
 スコットランドでウイスキー造りが始まったのは12~13世紀だが、17世紀に入り、スコットランドがイングランドに併合されると、ウイスキーの蒸留業者に高い税金が課されるようになった。そこで、課税を逃れるため、人里離れた山奥に移り、密造酒を樽に保存したことが今日のウイスキーの香りやコクにつながった。  

本物の証し 定冠詞“THE”

 スペイサイド生まれのジョージ・スミスが創設したザ・グレンリベット蒸留所は、1824年に政府公認第一号の蒸留所となり、出荷されるウイスキーは大人気となった。
 グレンリベットの名前の由来は、スコットランドのゲール語で渓谷を意味するグレンと静寂を意味するリベットをかけたもので、シングルモルトウイスキーの代名詞として世界中に広まった。だが、数多くの模倣品が出回るようになり、法的手段を通じて、商品名に本物だけに許される定冠詞の”THE”をつけることになったという。
 秋の夜長にウイスキーの歴史をひも解きながら、シングルモルトの味比べをするのもいいかもしれない。

interviewペルノ・リカール・ジャパン
マーケティング本部 樫村悠生氏

じっくりと時間をかけて浸透

国内のウイスキー需要が伸びている

 ハイボールブームが追い風に、2005年~15年にかけて、ウイスキー全体の販売量が倍増したという。「ザ・グレンリベット」も、シングルモルトの原点として、日本をはじめ世界的な人気のブランドとなっている。原材料の大麦や水、ウイスキー造りに欠かせないポットスチル(蒸留器)など、昔からの製法や品質にこだわって生産している。

強いブランド力がある

 日本で本格的に発売したのは15年ほど前からだが、ホテルやバーテンダーの世界ではそれ以前から有名で、「シングルモルトを語るには、まずザ・グレンリベットを知れ」などと言われていた。われわれは、一般消費者に直接販売をしていないので、酒を扱うプロの方々から、顧客の嗜好の変化などを聞き、より親しみやすい飲み方の提案などに努めている。

グレンリベットのおいしい飲み方は

 世界では少数派だが、日本でのハイボールが人気で、海外でも徐々にソーダで割る飲み方が広まっているようだ。一方で、日本では本来、ウイスキーはストレートで飲むものと考えられているが、現地のスコットランドでは、ちょっと水で割って飲むのが一般的だ。アルコール度数が40度ほどあるので、風味を楽しむには水で少し度数を落としたほうが良いのかもしれない。

今後の展開は

 バーテンダーや販売店などの専門の方々を対象にしたセミナーやイベントを開催している。また、一般向けにも「ザ・グレンリベット ガーディアンクラブ」という無料のファンクラブを立ち上げた。スマートフォンなどでシングルモルトウイスキーの知識を学んでもらったり、会員限定でティスティング・イベントなどを開いたりしている。ウイスキーと同じく、じっくり時間をかけて浸透させていきたい。

フジサンケイ ビジネスアイ掲載記事・これは優れモノ