世相コラム
Vol.220 好青年・ダルビッシュ
<2012.01.30 更新 毎週月曜更新>

 ダルビッシュ有投手(25)の24日の札幌ドームでの会見をテレビで見て、「こんないいヤツだったのか」と、すっかりファンになってしまった。

 会見の開口第一声は「寒いのに(会場に入るために)並んでくれて風邪をひきませんでしたか」だった。ファンへの気遣いが、最初に、それも自然に口から出ていたのに驚いた。「札幌のファンに直接、感謝の気持ちを伝えたい」と、本人のたっての希望で開かれた会見だそうだが、その希望が本物だったことが伝わってきた。

 「(札幌で)暖かく迎えてくれたのが、がんばりにつながりました。皆さんがいなければ、僕はここにいませんでした」と感謝の言葉が続き、集まった1万ファンの心を鷲づかみしてしまった。さらに球団(日ハム)幹部にも話さず、米国での入団会見でも触れなかったメジャーに挑戦する自分の気持ちを語りだした。

 自分の心情を最初に打ち明ける相手は、家族か親友である。ファンにとっては、自分たちを大事に思ってくれたことが、たまらなくうれしかったに違いない。息子を送り出すかのように涙ぐむ女性ファンもいた。場内の気持ちが一つになったいい会見だった。

 ダルビッシュ投手は、イラン人の父を持つハーフに生まれ、こどものころはいじめられたという。日ハム入団時には未成年喫煙事件で、ちょっと不良っぽい印象があった。そんな彼に札幌のファンが暖かい声援を送り続けたことが彼を好青年に育てたのだろう。

 彼は、ふるさとの大阪・羽曳野の少年野球チーム、羽曳野市、口蹄疫のさいの宮崎県などに相当額の寄付をし、昨年の東日本大震災では日本赤十字に5000万円を委託した。これらも25歳には、なかなかできないことだ。

 「日本の野球が下にみられるのはいやだった」とメジャー挑戦を決意した「日本人・ダルビッシュ(国籍は日本)」の心意気もうれしい。来年のいまごろは、「世界のナンバーワン・ピッチャーはダルビッシュ」といわれる栄誉を獲得し、昨年の「なでしこ」に代わって、低迷・日本に元気を与えてほしい。

 頑張って!ダルビッシュ!

あなたの会社が、何らかのトラブルで記者会見を行わなければいけない...。突然の記者会見対応...。そのときになってから対策を講じていては、間に合いません。いざというときのために、事前に模擬記者会見を体験してはいかがでしょうか。
詳しくはこちら 記者会見から迫真の会見体験まで 危機管理メディアトレーニング
 
その他の記事はこちら
エフシージー総研 小林静雄  
[EXPRESS 12.01.28 掲載]
このコラムについて このコラムはSANKEI EXPRESS(産経エクスプレス)の土曜日付に掲載された「週末に想う」を「世相コラム」と改題したものです。政治、経済から文化、社会生活など世相を幅広く、鋭く斬ります。
SANKEI EXPRESS (産経エクスプレス) 産経新聞社が発行するタブロイド版の日刊紙。カラー写真が映える若者向けのおしゃれな新聞です。宅配は月ぎめ2100円。駅売り100円。
SANKEI EXPRESS
著者紹介 エフシージー総合研究所常務取締役。情報調査部、フジサンケイ広報フォーラムを担当している。産経新聞で長い政治記者経験があり、文化部長、政治部長、電波企画室長、デジタルメディア局長などを務めた。
エフシージー総合研究所
フジサンケイ広報フォーラム
home   Copyright 1997-2008,FCG Reserch Institute,Inc. No reproduction or republication without written permission