参院選は、民主党が大敗し、自民党は改選第一党にはなったものの改選過半数(61)には遠く及ばなかった。有権者は民主党に鉄槌を加えたが、自民党に政権復帰を許したわけでもないという絶妙な選択をしたのだ。
投票日の4日前、自民党神奈川県連の幹部から電話をもらった。連は、『自民党に政権奪還をさせてください』とは言いません。して、民主党をけん制できるだけの力を与えてください』と統一した訴え方をしています」とのことだった。
選挙結果は、まさに、この通りだ。この訴え方は、小泉進次郎氏(29)が演説で打ち出し、それを聞いて県連が「これで行こう」となったと聞く。オヤジ譲りのいい政治センスである。
メディアは、民主党の敗因を「菅直人首相(63)が唐突に消費税アップを言い出したから」と書いた。しかし、有権者は消費税の税率アップにノーを突きつけたのではない。現に、「税率 10%」と明確に公約した自民党は 11 議席も増やしているのだ。
民主党は、昨夏の衆院選では「4 年間は消費税を上げません」とマニフェストで公約したのに、今回は姑息にもマニフェストからはずし、菅首相が口頭で“約束破り”をした。この不誠実な手法に有権者が怒ったのだと思う。
しかも、菅首相は自身の発言で支持率が下がったとみるや、するか与野党協議を呼びかけただけ」と軌道修正。さらに低所得層への還付を言いだし、その還付水準も「300 万円」不信カン(菅)に輪をかけた。
菅首相誕生のとき、このコラムで「高ころびの予感がする」と書いたが、こんなにも早く高ころびするとは予想外だった。市民運動家出身で世の中の風を読むのにたけていたはずの菅さんのこと、ついて「増税もみんなで渡れば恐くない」と読んだのだろう。だが、それは大いなるカン違いだったのだ。
再び「衆参ねじれ国会」だ。菅さんが掲げた「最小不幸内閣」ならぬ「宰相不幸内閣」の始まりである。
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