| |
3/26
韓国料理研究家
鄭泰慶さん
熱々をいただく具だくさんのお焼き
「これは焼き立ての熱々を食べると最高! パーティーのときにはいっぱい焼くんですけど、焼けたそばから手が伸びて、すぐになくなっちゃうの」
韓国料理研究家の鄭泰慶さんが楽しげに話すのは、〈緑豆ビンデトック〉のこと。小麦粉の代わりに緑豆を生地にしたお焼きで、豚肉、白菜キムチ、長ネギ、ゼンマイなどの具がたっぷり。韓国では若者からお年寄りまで、みんなに喜ばれるおもてなし料理の一つだという。
「緑豆は一晩水に浸してから、水と一緒にミキサーにかけます。あまり細かくひかないで、ざらっとした感じが残るように粗めにするとおいしいです」
この生地をフライパンに丸く流し入れては具をのせ、その上にも少し生地をかけて焼いていく。フライパンには油を多めにひき、強めの火加減で両面ともカリッと焼くのがポイントだ。
「今回は省きましたが、ゼンマイはゴマ油でさっといためてから使うと、よりおいしいです。具をのせるのに手間取るようなら、お好み焼きのように生地に具を混ぜてから焼いても構いません。気軽なパーティーなら、ホットプレートで焼きながら食べてもいいですね」
焼き上がったら、すかさず酢じょうゆをつけていただく。かすかに緑豆のつぶつぶ感が残る生地に豚肉やキムチの味が重なって、思わずほおがゆるむ。
もう一品の〈スジョングァ〉は、なんとも珍しい、干し柿入りの冷たい飲み物。
「韓国には薬食同源に基づいて、古くから飲み継がれているものがたくさんあります。これもその一つ。ショウガとニッキをせんじて砂糖で甘みをつけ、そこに干し柿を入れてふっくらさせます。冷やして飲むと、さっぱりとしておいしいですよ」
ショウガとニッキが効いて、口中も気分もすっきり。ニッキ水を知る世代には、ちょっぴり懐かしい味の飲み物でもある。(田中明子)
生活スタイルの欧米化が進む韓国だが、こんな文化もまだ残されている。
「床に座ってお茶を飲むときに使うテーブルは、どこの家庭にもたいてい1台はあります」と鄭さん。韓国には李朝時代から伝わる白磁の器が多く、この日、鄭さんが出してくれたお茶の茶器も白磁だ。
いったトウモロコシを煮出したコーン茶、砂糖に漬けたユズを湯で割っるユズ茶など、雑穀の実や漢方の材料を用いた伝統茶が数多くある。
緑豆ビンデトック/スジョングァ
※こちらの原稿はサンプルとして掲載しております。この原稿を無断で雑誌等に転載することは禁じられております。使用を御希望される方は当研究所までご連絡ください。
|
|