食品料理研究室
2004年度の企画概要
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新聞掲載用レシピ制作『阿木燿子の ほんのりきぶん』
ライブビストロも経営する女優・作詞家の阿木燿子さんが、お得意の酒の肴を教えてくれました。お酒にまつわる楽しいエピソードもお楽しみに。
新聞掲載用レシピ制作
 
8/13

“在庫”を上手に再生させて

 十日に一度くらいの割合で、冷蔵庫の中を整理する。
 その時、缶ジュースの飲み残しや、固くなったチーズの切れ端や、傷んだお総菜などを捨てる。しかし、どうしようかな、と迷いながらも、処分し切れない食品もある。
 それは、しば漬けみたいな日持ちのする漬け物であったり、牛肉のしぐれ煮のような佃(つくだ)煮であったりする。まだ傷んでいないので、捨てるには忍びないが、さりとて食べる気にもなれないという感じだ。
 結局のところ、その手の食品は、冷蔵庫の場所ふさぎとして邪魔者扱いをされた揚げ句、何かの折に捨てられる運命にある。
 私は根がケチなので、本来、物を捨てるのが不得意だ。とくに食べ物は捨てると、バチが当たりそうな気がして、胸が痛む。大根の尻尾だろうが、ほうれん草の根であろうが、食べ切りたいと思っている。
 そこで、いろいろ工夫を凝らす。いかに冷蔵庫の“在庫”を減らすか。食欲が湧(わ)かない食品を、美味(おい)しそうに変身させられるか。
 料理大好き人間としては、ここが腕の振るいどころとなる。今回、食材として使ったわかさぎの佃煮は、行きつけのスーパーマーケットで買った。陳列棚に並べられているのを見たら、急に食べたくなったのだ。
 しかし、食卓に載せてみると、なかなか減らない。このままいけば“冷蔵庫のこやし”になるのは目に見えている。
 どうしたものか、と思案していたら、閃(ひらめ)きました。この佃煮の再生法を。
 泳がせてみよう。それも池の中で。ついでに緑豆の小石を敷いて、ラデッシュの蓮(はす)の花を咲かせたら、美味しそうかも。それで出来上がったのが、この一品。
 ねッ、人間だってそうですよね。上手に再生してくれれば、もう一花、咲かせることが出来ますよね。(文・調理 あき・ようこ=作詞家)

わかさぎの佃煮ゼリー

※こちらの原稿はサンプルとして掲載しております。この原稿を無断で雑誌等に転載することは禁じられております。使用を御希望される方は当研究所までご連絡ください。

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