食品料理研究室
2004年度の企画概要
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新聞掲載用レシピ制作『阿木燿子の ほんのりきぶん』
ライブビストロも経営する女優・作詞家の阿木燿子さんが、お得意の酒の肴を教えてくれました。お酒にまつわる楽しいエピソードもお楽しみに。
新聞掲載用レシピ制作
 
7/30

口の中でとろける味の三重奏

 卵好きな年上の男性に会うと、何故(なぜ)か嬉(うれ)しくなる。もうそれだけで、その男性の子供時代や、育った環境が垣間見えそうで、思わず笑みが零(こぼ)れる。
 知人に卵に目がない男性がいる。仮にK氏としておこう。K氏は世俗的に言えば、とても重要なポストに就いており、大変お忙しい方だ。
 何度かK氏にお寿司(すし)をご馳走(ちそう)になった。行きつけのお寿司屋さんのカウンターに座ると、K氏はまず卵を切って、と注文する。
 目の前にふっくら焼けただし巻き卵が並ぶとニッコリ笑い、僕の子供のころは、卵が一番のご馳走だったんですよ、とおっしゃる。そして口に放り込んだ瞬間、何とも言えない幸せそうな表情を浮かべられる。
 この卵のみそ漬けのレシピは、そのK氏から教わった。とうていお料理をしそうもないK氏から伝授されたので、私の脳裏に深く焼き付いたらしい。大分以前のことなのに、いざやってみたら、ちゃんと覚えていた。もっとも、レシピ自体はとても簡単で、ほとんど手間は掛からない。
 しかし、簡単だからと言って侮ることなかれ。味の方は太鼓判を押したいほどの美味。口の中に入れた瞬間のとろける感じが堪(たま)らない。それに色も綺麗(きれい)で、黄身が宝石のように半透明になり、食べるのが勿体(もったい)ないくらいだ。
 今回は卵のみそ漬けからヒントを得て、バナナとアボカドも同じように漬け込んでみた。どちらも食感としては、まったり系。仕上がりは、卵と同じような感じだろうと予想していたが、大当たりであった。
 三種類を食べ合わせてみると、バナナの甘さとアボカドのトロ味と、黄身の高級感が相まって、まったりの三重奏という感じである。このレシピを教えて下さったK氏に感謝!(文・調理 あき・ようこ=作詞家)

まったり系みそ漬け三種

※こちらの原稿はサンプルとして掲載しております。この原稿を無断で雑誌等に転載することは禁じられております。使用を御希望される方は当研究所までご連絡ください。

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