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地味な素材がモダンに変身
人間は食べないと生きてゆけない。これは当り前のことだ。しかし、よく考えてみると、この当り前のことが、大変なことだと気付く。
一日三食として、それ掛ける、生きている間の年月を考えたら、膨大な量の食べ物が、私達の体内に入り、出てゆく計算になる。
そう思えば、日々食べる、または食べられること自体、奇跡としか言いようがない。
何かの折りに、友人の息子さんや娘さんと会うことがあるが、大きく育った彼等を見てまず思うことは、彼等の血と肉はご両親が食べ物を提供し続けて、作り上げたということだ。
だから、“知り合いのおばさん”としては、彼等に向かって、そのことを徒(あだ)や疎(おろそ)かに考えてはいけないわよ、とつい老婆心ながら、言いたくなる。
植物なら水だけでも生きてゆける。でも人間はそうはいかない。炭水化物や蛋白(たんぱく)質や、さまざまなビタミン等を必要とする。
どうせ食べるなら、栄養価が高く、体に良い物を、美味(おい)しく食べたい。
ご時世柄、この要素を全(すべ)て満足させるのは、なかなか難しい。栄養価が高いとカロリーオーバーになり、生活習慣病の元になるし、体に良い物は、味がいまいちだったりと、その辺のバランスが微妙だ。
白米と比べて、黒米及び、ひえ、粟等の雑穀類は栄養価が高く、体に良いことは分かっている。しかし、人によって好き好きがあり、万人がうん、と舌鼓を打つ味ではない。
黒米や雑穀類を、どうやったら美味しく食べられるか、なおかつ、お酒のおつまみとして成立するかが、今回の私に与えられた使命だ(何やら大袈裟な書き方)。
地味になりがちなそれらをニンジンや枝豆で彩り、黒酢とオリーブオイルでモダンに変身させたつもりだが、お口に合うでしょうか。(文・調理 あき・ようこ=作詞家)
黒米のサラダ
※こちらの原稿はサンプルとして掲載しております。この原稿を無断で雑誌等に転載することは禁じられております。使用を御希望される方は当研究所までご連絡ください。
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