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体に優しい“ムード派”の肴
大雑把(ざっぱ)に分類して、酒好きには二つのタイプがあると思う。それはお酒自体を愛する正当派と、雰囲気を楽しむムード派だ。
私は明らかに後者である。一緒に飲む仲間や、ちょっと気の利いたつまみなどを必要とする。
私の知っている限りの、“正当派酒飲み”は痩せている。それもかなり。彼等はお酒一本やりで、ほとんど食べない。同席した折にさり気なく観察すると、箸を持つ時間が極端に短い。
知人のワイン通にもこのタイプの男性がいて、彼の場合はピスタチオさえあれば、後は何も要らないという風だ。毎日、ワインを一本は空ける酒豪だが、見た目はスリムで、中年太りとは無縁だ。
それに反し、ムード派の私は、飲む時はよく食べる。口に何か入れないと悪酔いしそうな気がして、飲んでいる間中、食べ続けている。
だから太る。一週間も、外で会食が続くと、すぐ一、二キロはオーバーする。会食は夜が多いので、酔って帰った後、化粧も落とさずに寝てしまうのがいけないのだろう。
そんなことで、私のおつまみ作りは低カロリーで、体に優しいものがテーマになる。そのためになるべく野菜を多用し、肉や魚と組み合わせ、ボリュームアップを図るようにしている。
これもそんな一品。お寿司で食べるネギトロを、チコリの葉に乗せたらどうだろう。チコリの苦さと相まって、きっと美味しいに違いない。加えてタラモも合うかも。そんな思い付きで試してみたら、結構イケる。
試作品を口に運びながら、私はニンマリ。そして新たな決意が生まれる。うーん、バリバリ食べて、ガンガン飲んで、グングン痩せるぞ。チコリの葉のバリバリ感が、私にそんな妄想を抱かせたようだ。それって、やはり無理でしょうね。(文・調理 あき・ようこ=作詞家)
タラモチコリとネギトロチコリ
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